それって、どうなん?
  第三回:スカイマークって、どうなん?
 今回の沖縄紀行については、ダイビングログやブログをご参照いただきたい。
 さて、余談という形になるのだが、今回、久しぶりにスカイマーク所属の飛行機で旅行することになった。
 以前は、神戸−羽田便を利用したのだが、まだ当時就航していたB767−300が充当されていたこともあり、それほど窮屈に感じることはなかった。ところが、この中型機は2009年にリースバックにより退役。以後はB737−800に機種を一元化して、運行を行っている。

 つまり、この小型機といってもいい機体に身をゆだねることは正直初めてなのである。しかも、神戸−沖縄の長丁場。どうなることかと思ったのは間違いない。

 さて、チェックインから機内の様子を見てみる。もはやSKYとANAしかいない神戸空港は、言ってみればSKYの独壇場。事実、拠点空港にSKY自身が指名しているのだから、力の入れようが違うのはよくわかる。ポートライナーからの連絡通路を通ると向かって右側がSKYのカウンターである。
 実は当方の悩みの種は、手荷物の重量のことだった。SKYのHPには、「機内持ち込み手荷物とあわせて15KGまでは無料」とアナウンスされており、当方が出る前に重量を測ったところ、機内:10KG強 ダイビング器材等:9kgとなり、オーバーが予測されたのである。
 案の定、手荷物扱い所で、機内持ち込みが10KGをオーバー。書籍などをやむなくもうひとつのラゲッジに移すのだが、「あれ?」。そう、トータル15KGという制限を越えているにもかかわらず、追加料金を取る様子がなかったのだ。正確に言うと、「許容範囲内ですから・・・」的な係員の、ちょっと複雑な表情が見て取れ、おまけしてもらった格好である。ちなみに帰路は、もっといい加減で、恒例となっている缶飲料の仕入れを行い、「ままよ」とバッグに突っ込みトータル重量は軽く30キロ弱に出世していたにもかかわらず、一切の料金徴収といった行為やいぶかる様子もなく、スルーしてしまった。もしかすると「よほどの重量超過が認められない限り」超過料金は取られないのかもしれない。

 機内はというと、3列+3列の新幹線的な室内は、正直狭い、というほかはない。しかも、アメニティグッズ的なものは一切ない。機内誌はあるにはあるが、そんなもの20分で読破してしまう。機内販売もドリンクのみ。飴玉の配布すらない。まあないないづくしとはいえ、搭乗率は実に八割強。神戸17:55-沖縄20:10という、とてつもなく悪い時間帯ながら、ここまで乗り込んでいること自体が驚異的といえた。勿論、その背景にあるのは運賃の安さだ。片道正規運賃は2/14時点だと18800円(時期によって変動するところがSKYらしい)。JAL/ANAが片道34200円するのだから、ほぼ半値といっても差し支えない。それを一泊込み+往復AIRのツアー価格21200円にしたのだから、「安すぎる」といっても過言ではない<復路を昼便に変更したときの+2700円があっても23900円。>。

 もっとも、「定時運行」がしにくい遠距離便にこの小型機では不向きなのではないか、と思うこともしばしである。何しろ、今回体験した、往路/復路とも定時出発定時着陸ができていないのである。まあ飛行機なので、あわててまで=危険を冒してまで定時運行に固執することもないのだが、運行スケジュールを確認すると、神戸発沖縄便の1本目から遅れが発生し、沖縄発便もその遅れを引き継ぎ、最終便に当たる沖縄行きで大幅に遅れを引きずるというパターンになっているようである。機体に負担をかけてまで定時運行にこだわらず、ダイヤを見直すほうが得策だと思うのだが、会社としてはどう考えているのだろうか?

 さて、もうまもなくではあるが、SKYの直接のライバルともいえる「Peach アビエーション」が開業する。関空が拠点空港になっているこのLCC。関空-那覇便は2012年の夏に営業を始めるようである。実は、わかりやすい運賃体型と、「持ち込み手荷物規制」が一段と厳しいこの航空会社の攻略を当方は考えている。次回の沖縄行きの際には、価格やダイヤなどにもよるが、一度使ってみたいと思っている。又、その際の「攻略」についてもこのコーナーで披露したいと思っている。