第12回:どこ見て政治してるの?
 ザ・グレート・サスケ議員(以下、サスケ議員と略)の「覆面」問題が決着して、私はほっと胸をなでおろしているところである。もちろん、議長裁定という、PK的な決まり方に中途半端さを感じずにはいられないが、「覆面OK」となっただけでも、一歩前進である。
 それにしても、この問題で、反対に回った、自民党議員たちは、いったい、なにを考えて政治しているのか、と問いただしたい。

 ここで私が聞いてみたい論点は2つある。
  1.選挙公約と議会運営とどちらを主にすべきなのか?
  ご承知のとおり、サスケ議員は、覆面をつけて選挙活動も行い、当選しても覆面はとらない(と言うより、これが素顔であり、ほかは考えられない)という公約を掲げていた。当選するかどうかは別にして、そのとき(選挙公示〜選挙当日)に何も音沙汰がなかったはずである。ところが当選すると、反対派は選挙公約より、覆面を「外せ」というのである。これはどう考えても、おかしい。今ごろになって言い出すのはアンフェアである。
  2.どうしてトップ当選の議員を追い落としたかったのか?
  トップ当選を果たしたサスケ議員。それは、彼の人となりと、覆面を通して社会を見据え、地元社会にむけた活動をしてきた姿勢の現れである。彼が覆面をはずさなくてはならないという逆風に、市民が後押しする形でトップ当選出来たと思えるのである。その彼の覆面にNoを突きつけることは、彼を支持した市民に対してNoといっているのと同じわけで、ここまで問題視するほうがどうかしているといえる。

 私からいわせれば、「大人気ない」議会の喧嘩だなぁ、という風に見ていた。意固地に覆面に固執する議員、どうしても素顔を見ないと気が済まない覆面反対派・・・。そんなことに時間を割くより、他に決めなきゃいけないことがたくさんあるはずなのではないかいな、と他人事ながら心配したものである。
 選挙ポスターと同じ顔で議場に出てはならなくなるところだった、今回の岩手県の一騒動。トップ当選した議員が、議場を去らずに済んだことが何より大きい。決着を見たわけだから、これ以上の無用な争いはごめんこうむりたい。どうしてもやめさせたいとばかりにスキャンダルに終始し、混迷を深めさせる議員こそ、議場から追放されるべきだと思うが、いかがなものか。

 一方のわが国の政治。これまた、どこを向いているのやら、わけがわからない。少なくとも、国民の方向を向いていないのは明らかである。ちなみに私も一時期政府のメルマガを読んでいたのだが、メールアドレスがしばらく凍結されてから、一度も配信されてこない。創刊から読んでいたが、「その程度」なのかなと思って再度の登録はしていない。読者数も減少しているようである。新味はなく、それどころか重要法案をそれほど国民に知らせることなく、うやむやのうちに通過させてしまう今の日本の政治。本当にこのままではまずいと思うのだが・・・。大丈夫か、小泉改革?
コーナートップへ