第 3回  そんなに「ある」わけないよなあ・・・
 関西テレビ製作の「発掘!あるある大辞典」がらみの捏造疑惑。もうない、と思ったら、まだ「あるある」の様相なのだ。
 今回の事件の端緒となった納豆のダイエット効果に続き、味噌汁でのダイエット効果、レタスでの催眠効果などが疑わしいとされているのである。こうなってくると、番組そのものの信頼度まで疑わしくなってくる。

 さて、「ダイエー中の人」としての私としても、1/7放送後数日の納豆のバカ売れ度合いには閉口していた。なんとなれば、納豆を結構消費しているはずの関東圏の人々が、あまり太っていないと聞いたことがないからである。いくら食べ方が重要といったところで、摂取量が多ければ、そこそこ効果は現れているはず。要するに、捏造といわないまでも、「そんなことをいまさらながらねたにするのか?」と勘ぐった人はかなりいたものと思われる。それが、週刊誌のスクープ記事を生んだとも言える。この点では、取材した週刊誌さんは天晴れである。
 そもそも、健康効果を謳っている食材を、この番組に限らず、「おもいっきりテレビ」等で紹介されると、狂ったように買いに走る現象はどうにかならないものだろうか?まあ、今回のことで、健康効果を喧伝する番組は大きく影を潜めそうで、その意味では、発注等に思いをめぐらさなくてすみそうである。

 私はといえば、この手の番組は、端から信じていない。検証方法が短期間、そもそもそういう健康法に頼らなくてはならないほど年食ってない、というのが要因だが、この「納豆の回」に限って言うなら、そこまでして放送しなくてはならない理由がひとつ挙げられる。「裏番組の存在」である。1/7といえば、TBS55周年記念番組としてスタートした、「華麗なる一族」(主演:木村拓哉)の、放送初回90分拡大版の日に当たっていたからである。ここに、身近な食材の納豆のダイエット効果を放り込めば、TBSの出鼻をくじける、という読みがあったものと見られる。
 
 番組として体裁さえ整い、そこそこに数値の改善が見られれば、「効果あり」として完結できていたはずだったのだが、ひょんなことから見つかったほころび。しかし、そのほころびは、当該放送回のみならず、番組全体を漆黒の闇に葬り去ろうとしている。信じて疑わなかった視聴者の怒りはおそらく収まることはないだろう。関西テレビのローカル番組にもかなり影響がでているときく。事態を早期に収拾させないと大変なことになってしまいかねない。
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