第14回  意外な広がり
 先般、とうとう、余りのスパムメールと、脅迫まがいの架空請求メールまで散見されたため、メールアドレスを変えることにし、実行に移した。
 もともと変更する予定のメールアドレスは1つしか無いのでそれはそれで楽といえば楽なのだが、問題はここからだった。
 
 『変更したあとの処理が非常に面倒』ということだった。たとえば、メールアドレスが会員IDになっている場合。変更後のメールアドレスのみを受信可能と設定してしまったおかげで、旧のメールアドレス宛に送られる変更確認メールが読めなくなる(受信できない)という事象に何度と無く出くわした。もちろんそのたびにサポート各位を戸惑わせる結果になるのである。やむなく『新規』で登録したところも少なくない。
 そう考えると、今自分が使っているメールアドレスは、いったいどのくらいの企業で、その用に供されているのか、と思うとちょっとぞっとした。最近では、ちょっとしたアンケート用紙などにも、メールアドレスを書く欄が設けられており、私などは嬉々としてそこに書き込む人である。しかし、昨今の架空請求や、名簿の流出などを考えたときに、個人情報をどこまでさらしていいものか、判断に悩むときが往々にしてある。
 
 今回、ネット生活史上初めて、自己判断で変更したPCのメールアドレス。変更通知漏れがないかどうか現在見守っている状況である。しかし、このメールアドレスにしたところで、安穏と過ごしていられるのはほんのわずか。またぞろ変更しなくてはならない憂き目に会うのだろうと思うと、複雑である。

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