第16回  ブログでの脅迫は罪になりえるのか?
 評論家の池内ひろ美氏の、職工に対する職業差別発言を受けたブログ炎上事件。今回、氏の殺害をほのめかすような書き込みをしたとされる男性の判決が12/14、言い渡される。
 検察側は、「陰湿な犯行」として懲役1年6月を求刑、弁護側は、「ネット界の常識にてらせば、脅迫とは必ずしも読めない内容」として無罪を主張している。

 当方も、一部ブログで炎上にも似た状況を作ってしまった一人である。まあ事実確認を怠ったのがそもそもの原因なので、私に非が無いわけではない。今回の池内氏の問題も発言が不穏当だったことが起因している。しかし、匿名なことをいいことに、何でもかんでも書き付けることが無防備に放置されていいものかどうか?
 それが、事象に対するものならまだしも、一個人に向けられるのである。恐怖を感じる人がいても不思議はない。事実、彼女は殺害予告のあった当日に予定していた講演をキャンセルする事態にまで発展している。
 私は、言論の自由を逆手にとって激しい口調の書き込みをする一部の輩に対しては、断固とした対応をお願いしたいのである。それは、過激な発言を抑制する力を発揮するのと同時に、「自由、自由とは言いますが、何でもかんでも言えばいいってもんじゃないんですよ、特にネットでは」ということを司法が判断してもらいたいのである。そうすれば、殺しや脅迫をほのめかす文言を書いただけで即タイーホという、流れに出来るからである。
 
 要するに、荒らし/煽りはネット社会に不必要なのである。そういう書きこみが少しでも減ることを願わずにはいられない。

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