第14回 政治腐敗といっていいものか?
民主党の代表選挙なる、「大同小異」な争いが、熱を帯びていると聞く。
市民運動家であり、「書類が回ってきたから」とろくに確認もせず、拉致実行犯の嘆願書に署名し、消費税でも言を弄する首相と、限りなく「容疑者」に近く、しかも幹事長を3ヶ月前に辞めたはずの「金権政治の権化」の争い。両者に共通することは、どちらもが一方を批判したように「首相になる資格がない」というただ一点である。
前者が、国政に関わってほぼ一年、国家戦略室のトップにいながらなんら対策も打ち出せず、選挙前にはそそくさと国会を閉じてしまう、国家観のかけらもない運営しかできていなければ、後者は、幹事長という立場でしかないのに天皇陛下への無理やりの謁見を設定させ、「人民解放軍の司令官」を標榜し、お隣韓国では、目を覆いたくなるような日本毀損の演説を行う。「静かにしておけ」という舌の根の乾かぬうちの代表戦出馬が権力欲の表れでないとすればなんであろうか?
まことに残念なことなのだが、民主党が政権をとって一年強。言われている、政権奪取時のマニフェストで、「これだけはやりました」といえるような目玉施策は何一つなく(全て中途半端/子供手当ては半額・高速道路も結局一部のみの無料化・ガソリン暫定税率にいたっては反故にした)、むしろ、経済は後退している。円相場は、外的要因もあるので円高が国内事情だけで引き起こされているとは思えない(ドルが不安定なので、比較的安全な円が買われているに過ぎない)が、株式市況は、政治の不安定さと、「日本株は買えなくなった」と見る外国人投資家の逃避が低迷を呼んでいることは間違いない。日本の左傾化/避米迎中的な思想が蔓延し始めていることも大いにあるだろう。
繰言になるが、自民政権のときに、ここまで、ひどい人たちが代表選挙を戦ってきたことがあるだろうか?一説には「菅を代表にしないと3人も変わることになるから具合が悪い」というばかげた論理があるが、そういう党を2009年に選んだのだ。そして、彼等に一度やらせてみようと、大事な一票を託したのは、大多数の国民である。彼らが出てくることになった素地を考えると、政治腐敗だと声高にいえない、とさえ思う。そう、彼らのような、「目くそ鼻くそ議員」を生み出し、日本を貶めるようなものしか育てなかったのは我々国民の側に責任があるといわざるを得ない。
一部では「日本国籍でないものが代表戦に参加できる」ことを危険視する向きがあるが、彼らのハチャメチャ振りからすればかわいいものである。どちらがなっても日本終了という結末が遅かれ早かれやってくる。そのことを認識できている方がどれほどいるのか、大いに疑問だ。
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