第14回  国壊菅氏在

 いきなりだが、こんな漢詩を見つけた。
 

 国壊菅氏在 津波襲沿岸 呑家壊原発 残存瓦礫山

 宰相好会議 自己避決断 政府船頭多 混乱船上山


 いわゆる「国破れて山河あり」のパロディーだと思うのだが、言い得て妙である。
→ちなみに原文も記載しておこう。後学のために^^
  国破山河在   国破れて山河在り
  城春草木深   城春にして草木深し
  感時花濺涙   時に感じては花にも涙を濺ぎ
  恨別鳥驚心   別れを恨んでは鳥にも心を驚かす
  烽火連三月   烽火 三月に連なり
  家書抵万金   家書 万金に抵る
  白頭掻更短   白頭 掻けば更に短く
  渾欲不勝簪   渾て簪に勝えざらんと欲す


 もう、今の状況を当意即妙に言い表した漢詩である。ガン(岸)とダン(断)で韻を踏んでいたり、最後は「山」で締めているなど、教養もうかがい知れる。
 
 後段の部分は、現政権の批判をしているわけだが、特にこの部分「政府船頭多 混乱船上山」は実際に恐ろしいことになっている。
 →ご存知、政府が作った会議20個がこれ
 こんなに作ってどうするの、というのが率直なところである。そもそも会議するべきことなのかが不明なものも散見される。また、すでに役目を終えたか、ほかと統合するのがかえって効率よく物事が運ぶようにも見受けられる会議もあり、人の作った仕組みの仕分けは巧みなくせに、自分たちが作ると散らかしているだけにしか見えない。
 
 それでも前に進んでいる印象があるなら批判もでないだろう。ところが、関連法案の提出/決議はなんと5月にずれ込むというのである。
 →記事ソースはこちら。こちらのリンクは時間とともに消滅する可能性があります。
 ここでもまた、「ヤトウガー」と言いたげな与党がいるのが腹立たしい。いままで何でも反対ですごしてきた野党体質の民主党が、少しでも責任を取るまいと野党を巻き込もうとするのに時間をかけているのがありありとわかる。やはり、「国民の生活が第一」というスローガンはお題目であり、虚言であったといっても言い過ぎではないだろう。

 地震で被害は受けた。だが、その被害を引きずったまま被災民は生活することを強いられている。その人たちを思えば、「一日も早く」が当然であり、まして、月をまたいでしまうスローモー振りでは、さすがの民主支持者も離れてしまうだろう。そしてそれでもあのお方は椅子にしがみついている。いまだに政権やご本人を支持している人がいるそうなのだが、その根拠がまったくわからない。唐突に辞められても困るが、「いるよりいないほうがまし」というのなら早々に退場するのが筋というものである。外野の声に耳を傾けないこの人には「政治家」としての資質にかける部分がある。プロ市民どまりが政治をするとこうなるという見本だ。マジで日本が危ない。
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