第3回  げに恐ろしき「伝統」
 
 ブーメランをご存知だろうか?投げれば手元に帰ってくる。勿論、行ったっきりになってしまうものは失敗作であるが、戻ってきて始めて「ブーメラン」と名乗れるのである。

 しかし、本来「戻ってきて正解」なのは投げるブーメランのことであり、自身の発言が自らの身に降りかかるブーメランは、正直ほめられたものではない。
 たとえば、ルーピー氏。「秘書の犯罪は、議員も連座すべし」といっておきながら、自身の秘書に政治資金規正法違反が発覚、当然のように自分の言った言葉通りにするかと思いきや、やめるどころかいまだに議員の座に居座っている。
 先代・空き菅氏も似たようなものである。答弁漏れはないと啖呵をきりながら、実際には答弁漏れがあり、議長に登壇を促されたりもしている。マア、このあたりはかわいいものである。

 しかし、時の総理--どぜう氏--のブーメランは、超特大、といっても過言ではない。→動かぬ証拠の動画。わたしゃ、ひっくり返りましたョwww
 場所はどうやら大阪で、候補者の応援演説に借り出されたときの映像のようで(政権交代の文字があることから、2009年の選挙)、朗々と「すばらしいこと」を言っている。
 しかし、先の2名のブーメランがかわいく思えるほど特大なのは、「マニフェスト批判」「消費税」の、2つについて言っちゃっていることである。

 なぜ民主党政権「も」長持ちしないのか? それは「信義」「信念」というものが政治にまったく反映されていないからである。2009年に、国民と「一票をえるためにした約束」のことごとくが履行されず、それどころか、韓国に対するスワップ協定や、CO2の大幅削減を打ち立てるなど、やると決めたことはやらずに書いていないことばかりやってきている。消費税も4年間は議論すらしないと言い放った2代前の総理の言葉はまるでなかったかのように扱っている。それほど言葉は軽いのだと断ぜざるを得ない。

 もはや私の口から言うまでもあるまい。3年前の夏、一時の感情論に任せて「やらせてみよう」とさせてみた結果がこれである。
 そして3段落ちよろしく、最後の最後でとんでもない爆弾を投下してくれた。もうこうなってくると、未来に向けてねたを仕込んでいるのか、とさえ思ってしまう。
 苦しい言い訳は聞きたくない。又前言を撤回するくらいなら、むしろ解散でもして信を問うべきである。そうであれば、ちょっとは見直してやってもいい。因みに選挙についてもマニフェストには書いてないから、やるつもりなのかな?
 

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