第11回 交通事故考
4月に入り、陽気もうららかになり、また新生活も始まったという人も多いことだろう。当方はといえば、さして周囲に変化はなく、「まあこんなものだろう」という春を迎えている。
しかし、世の中に目を転じてみれば、凄惨な交通事故があとを絶たない。大通りの交差点を歩行中の人を次々跳ね、自らも電柱に激突して死亡する暴走事故、児童の列に突っ込み妊婦さんを死なせてしまった事故、そして、GW開始直後に起こった、バスの大事故などである。
そのいずれもが、はっきり言って「殺してやろう」と思ってハンドルを握り、自動車を走る凶器にしようとは思っていなかったはずである。数年前の秋葉原の事件ではレンタカーのトラックが、凶器として扱われたが、アレは完全な通り魔であり、交通事故とは言いがたい。
しかし、現実的に死ななくてもいい人が死んでしまっている。ここ最近交通事故死亡者数は、減少傾向にある模様だったが、こうも各地で大規模な死傷者が出ているようだと、今年あたり上昇に転ずるかもしれない。
さて、当方もハンドルは「たまに」握る程度のドライバーである。正直うまいと思ったことはなく、実際同乗したものの証言だと「むしろ下手」なのだそうだ。そういうこともあって、飛ばす様なことはしないし、疲れを感じたら無理をせず休息を取るようにもしている。
亀岡とバス事故は、どちらも「居眠り」が招いたものである。要するに、自己管理ができていなかったことが事故発生に大きくかかわっている。持病がありながらハンドルを握って、多くの人を死なせた京都の事故にしても、突き詰めれば「ハンドルは持ってはならない」と自分を律せなかった運転者の過失というものは問われてしかるべきであろう。
行楽地で、行楽に向かう途中で、学校へ向かう途中で・・・。どこで事故が起きても不思議ではない。また、いつ自分が加害者になり、被害者になるのか、未来のことは知るすべもない。このGW中に運転することはなさそうだが、いつもにも増して、注意深く運転していきたいと思う今日この頃である。
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