第8回  吹っ飛ばされるべきはマスコミ
 
 ボストンマラソンの多数殺戮を狙った一種のテロ行為は、ようやく「9・11」の悪夢から立ち直りかけていたアメリカ国民を、またしても恐怖に陥れた。
 死者は意外に少ないものの、重篤なけが人が多数出ている模様で、死亡した男の子の妹は、片足切断の重傷を負ってしまった。
 又一部の成りすまし日本人と思しき輩が「このテロをお祝いする」などとたわけたことを言って世界から怨嗟の声が満ち溢れたわけだが、そんなことすら生ぬるいと思われることを日本の「マスコミ」集団がやってしまったのである。

 今回のテロに使われたのは、圧力鍋爆弾と思しき物で、内部の爆発エネルギーを破裂するまで溜め込んで一気に爆発するため、小さいものであっても破壊・殺傷能力は格段に上がるとされている。
 その作り方を日本のマスコミが、何を思ったのか詳細に報道したというのである。それも一社ではない。NHKまでもが作り方を記したホームページを紹介するなど、本当に常軌を逸しているとしか思えない。
 →こちらを参考 テレビで「圧力鍋爆弾の作り方」紹介 「詳しすぎる」「モラルあるのか」と批判(J-CASTニュースより)

 確かにマスコミは「視聴者に知らせる」ことを第一義に仕事をしておられる。勿論その「知らせるべき内容」にはさまざまなバイアスをかけ、編集によって意図的に事実を捻じ曲げ、一番ひどいのは「知らせるべきことを報道しない」手段にでる。
 そして知りたくもない、又知ってどうなるといった題材をさも「お前ら愚民どもはこんな事知ってるかぁ?」と得意満面になって報道するのである。
 2011年8月の「フジテレビの変」以来、マスコミに対する信頼感は地に落ちた。「報道しない自由」を行使した各局は、その行為でもって、「ほかにもニュースにしていないことって一杯ありますよ」と自ら白状したことに他ならない。

 知りたい情報はもどかしいくらい手に入らず、どうでもいい、知りたくないことばかりがニュース映像になる。こんな会社が放送法に護られ、安い電波使用料で映像を垂れ流せるのだから、こんないい商売はない。
 矛先に向かうべきはマスコミであり、いたいけな8歳の男の子ではない。テロ行為は憎むべきことだが、解決どころか、犯罪を助長するかのような報道しか出来なくなったのなら、即刻免許を返上すべきだ。


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