銀河漂流 バイファム 概論
 
  放送回解説 その9  41話〜46話(最終回)

  第四十一話  カチュアを撃つな!

 囚われのミューラァ少佐だったが、脱出の機会を今や遅しと待っていた。そして、自らの任務である、遺跡=再生装置の奪還をも遂げようとしていた。
 彼の真意など誰も分からぬまま、アジトの中では平穏な空気が漂っていた。又、遺跡の調査も行われていた。あの力線の謎に一番近いのが、なんと、サライダだったのである。そして、もう軍では、この力線に対応済みであるという。
 偵察隊の報告は芳しいものではなかったが、クルーたちにとっては、今までの事から考えてもそれほどマイナス要素とは考えなかった。一方、カチュアは博士のところに。出生の秘密について、ことさらに追求しようとするカチュア。ここで博士はボーンミスを犯してしまう。ミューラァを自室に呼んでしまうのだ。
 収容所に向かう事で意見が一致する一同。だが、ここで、博士の部屋で大事件が持ち上がる。手錠を外されたミューラァが、ここぞとばかり、カチュアを人質に取ったのである。
 再生装置はごていねいにクルーが乗っていたトラックに積み込み作業中だった。まんまと奪取に成功するミューラァ。クルーたちも格納庫の中でトラックと格闘する。1人、ロディはトラックの背に乗り移る事に成功。必死の形相で追いかけるジェダたちであったが、敵機にはばまれ、追撃に失敗する。
 一方ロディは、トラックを止めようと後一歩のところまでたどり着くが、ここは大人のミューラァに軍配が上がる。そして、カチュアもその直後、ドアから飛び出し脱出する。
 トラックから降りてくるミューラァ。ロディにもたれかかるようにカチュアもいる。なかなか鋭い演出である。まさに男と男のぶつかり合いである。為口を聞くロディにミューラァの足げりが炸裂する。それでもミューラァのトラウマを執拗に責め続けるロディ。「俺はククトニアンだ。誇り高きククトニアンの軍人だ」の捨てぜりふを残して立ち去るミューラァ。
 最終回を前にして、これほどまでに人間に傾注した書き方をした意味のある回といえる。

  第四十二話  パパ!一瞬の再会

 地球人が囚われている収容所が確定した事で喜ぶクルーたち。「いよいよこの旅も終わりだな」。をぃをぃ。後四話のこっとるっちゅーの!!
 カチュアのことを気にかけるスコット。自分たちと目的が違う事を感じ取っていたのだ。ロディも本当の事を知らせるべきとアドバイスする。司令室にはいったクルーに、朗報がもたらされる。地球軍がここに向かっているというのである。まさに鬼に金棒。さて、先ほどの話題の主のカチュアがロディたちと鉢合わせ。話しづらそうなスコットに変わって、ロディが本当の事を告げる。だが、当の本人はすでに了承済み。問題は、その後。「本当の両親といっても」「あっても顔さえ覚えていない」・・・。ここまで思い込んでいたのなら、あの最終回の動きは何なのだろう?
 地球軍が侵攻を開始した。その朗報はすぐさまクルー全員にもたらされた。歓喜に沸き返るクルーの部屋。大騒ぎのうちに次の日の朝を迎えた。だが、この「お遊び」が彼らの致命傷になる。
 トラックを奪い御満悦の「帰還」を果たすミューラァ。敵司令に挨拶するミューラァ。だが、司令の態度がおかしい。自分の部隊の解散、再生装置がすでに軍の驚異になっていない事。そして、司令から、決定的な「三行半」をミューラァは突きつけられしまう。またしてもここでハーフという障害が彼を襲ったのである。
 次の日の朝。「パパにあえる」と鼻歌まで飛び出してのご出立となったクルー一行。カチュアはクルーと一緒に行く事を決意する。だが、地球軍の方が一足早かった。その車中、久しぶりにジミーにスポットがあたる。両親の死を既に知っていたジミー。泣かせるねぇ。ここでカチュアの心がゆれたのか?
 閑職をもてあますミューラァ。すでにごみ状態の再生装置にトラック。再生装置に語り掛けるミューラァ。そして、ロディと、バイファムに向けて、闘志を再びよみがえらせる。
 収容所では決死の救出作戦が繰り広げられていた。だが増援部隊の到着で危機一髪。「これまでか」のシャトル船長の言葉を打ち消すように子供たちがバイファムたちを指差す。士気の、MAXに高まっている彼らにとって、ミューラァのいない部隊など、一ひねりである。アップと同時に一機ずつやっつける彼ら。
 地上からのクレアたちはすこし遅れてやってくる。敵機からの砲撃を受け転倒するクレア。バズーカを手に敵機をしとめるクレア。士気の高さがなせるわざだろう。その時、クレアが、負傷した人を抱えている男が、トゥランファムの乗組員と言葉を交わしているのを見つける。かなりの距離で、目を細めて確認するクレア。その横顔が!
 今まで捜し求めていた父親の姿なのである。砲撃も省みず、シャトルにかけ出すクレア。彼らが乗り込んでスクランブル発進するシャトル。その次の瞬間、聞き覚えのある声に反応する父親。窓をたたいて、懇願する父親。だが、その距離は無情にも遠ざかるばかりである。
 地面に突っ伏し、泣き崩れるクレア。みんなの両親は確実に生きている、この事が明日への希望だ、でスコットが〆た。
 
  第四十三話   奇襲作戦開始!
 
 前話ですんでのところで再会を逃した、クルーたち。結局、またしてもジェダたちのアジトに逆戻り。クルーたちの落胆ぶりは並大抵のものではなかった。特にマルロとルチーナがひどい。しょげ返った彼らを慰めようとシャロンが「ピエロ」になるがいっこうに効果なし。
 そこへケンツがいい知らせを持ってくる。地球軍とのコンタクトをとるべく、ジェダたちが「外」に出るというのである。そこにクルーたちも便乗する事になったのである。
 悪い知らせも入ってくる。政府軍が大規模なゲリラの掃討作戦を行うべく動き出したのである。先制攻撃をしかけるよう提案するクルーたち。かくしてタイトルにもなっている奇襲作戦が行われる。機動兵器は地球軍3、ゲリラ3、装甲車両数台で敵基地へ侵攻を始める。
 途中、コンビを組んだ相手同士でいろいろな会話が交わされる。なかでもミューラァの去就に触れたロディは秀逸である。さて当の本人だが、前回同様閑職を縦にしていた。窓際で、新指揮官となった副官のブリーフィングを見つめるミューラァ。
 地球軍/ゲリラ軍の連合軍は、早くも基地周辺まで進軍。始めるタイミングを計りはじめた。アジトでは、サライダとデュボア(博士の助手)との会話が。
 そして、攻撃は始まった。準備段階だった敵司令基地(元はといえばミューラァが自陣としていた基地)はものの見事に壊滅状態に追い込まれた。外で戦況を「高みの見物」するミューラァ。汗だくで指揮する新指揮官にいやみの一言。
 かくして「精鋭部隊」とやらはあっという間に沈黙してしまった。残存部隊を片づけるクレアたち地上部隊。そのとき、クレアがトラックを発見する。航海日誌を取り戻すべく、スコットは単身トラックの方へ。トラックにはなかった航海日誌を探しまくるスコット。そこへミューラァが。
 早合点するスコット。まぁ無理もないか。そして航海日誌はミューラァの足元にあった。礼を言うスコット。すぐに我に帰るが慌てているのでエンジンがかからない。そこもミューラァがフォローする。その直後、ロディが様子を見にやってくる。合流する二人。これまでのいきさつを誇大表現するスコット。苦々しい思いで聞くクルーたち。ま、これもかれの人となりが出ていて面白い。かくして、奇襲作戦は成功裏に終わる。
 そして、クルーたちとジェダは十数艘の宇宙船で、地球軍の待つ戦域まで航行する事になった。スコットの航海日誌も再びスタートする。シャトルの下では、ジェイナスが横たわっていた。「本当にさよならだ」万感の思いがクルーたちを包む。
 ボギーのアラートメッセージでこの回は終わる。
 
  第四十四話   大宇宙のうた

  ククト星から何とか脱出したクルーとジェダたちであったが、政府軍が彼らを見逃すはずもなかった。まして、前話で危うく難を逃れた「司令」の存在も気になる。
 事前に打ち出されていたカーゴとドッキングする母艦。カーゴの中身は無論、機動兵器である。その母艦の中では、マルロたちが似顔絵マシン(本当はそういう目的ではないと思うのだが。まぁホワイトボートと考えた方がいいか)でクルーたちの「見たこともない両親」を想像でかいていた。笑うのがマキの両親。どちらも帽子をかぶっている。又、例外なく父親にはひげが生えている。何も知らないマルロたちだから、すでに両親のいないジミーも、地球人が生みの親でないカチュアの両親も描かれていた。それを一人暖かい目で見るカチュア。だが、他のものたちは凍り付いてしまっていた。
 カーゴの中で、以前はその考え方の違いから大喧嘩をやらかしたケンツとジミーのツゥーショットが見られた。そこで養子の提案をするケンツ。応じるジミー。
 もう一人の問題児であるカチュアには、ロディがその本心を聞き出す。しかし、カチュアの心は大きく、激しくゆれていた。ククト星に残るべきか、地球へ戻るべきか。彼女がロディに打ち明けたのは、当たり障りのない返答だった。だが、その本心では、「差別」という言葉をにおわせる感情が渦巻いていた。
 さて、冒頭でもかいたように、敵の司令は生き残っており、不穏分子の撃滅を第一義に抱えていた。その彼の船に、ミューラァも乗り込んでいた。軍規を乱した科は重い事を司令から告げられるミューラァ。
 クルーたちの乗った母艦は早くもタウト星の側を通過。自分たちの荷物整理も終わりに近づいていた。勿論ロディ・フレッドの兄弟も。さて、初回を見た方なら、フレッドのかばんにはいわくがある事をご存知だろう。そのことを思い出し、笑うロディ。知られまいと兄にいうフレッド。そのことから、いろいろな思い出の品が出てくる。そう、ケイトのバンダナも。
 スコットにとっては「おかず」になっていたエロ本持参でブリッジに向かうシャロン。ブリッジではクレアとスコットが作業していた。と、そこへ地球軍からのメッセージが!!
 うまくキャッチに成功。地球軍とコンタクトできた、記念すべきことが起こった。めいめいに自分の両親の安否を問いただしてしまい、地球軍側もどぎまぎしてしまう。その歓声のさなか、敵母船がクルーたちの乗る船を捕らえる。第一次攻撃隊として5機発進されるが、相手は百戦錬磨のつわものたち。あっという間に粉砕されてしまう。
 慌てた副官が外に出ると言い出す。その時、制止を振り切り、ミューラァがブリッジに入ってくる。その気迫に押されて、司令は処分を撤回、第二次攻撃隊としてミューラァを出撃させる。だが、司令のねらいは他にあった。そのことにミューラァは気づいていない。
 ミューラァの出現で戦場は一気に緊張感を増した。やはり、ミューラァ相手に宇宙戦でも苦戦するロディ。「降伏」を勧めるミューラァに、「諦めない」といい放つロディ。かくして雌雄を決するときがやってきた。圧倒的スピードで愛機・バイファムに迫りくるミューラァ。その顔には余裕の笑みさえ浮かべている。
 銃を弾き飛ばされ、肉弾戦に持ち込むロディ。そこでミューラァから「地球を侵略するつもりはない」事を知らされる。次の瞬間、敵艦は、何と戦場に向けてビーム砲を打ち出す。巻き添えになる味方にミューラァの怒りが爆発する。
 所詮は子飼である事に気づいたミューラァは敵母艦二隻に対して戦闘を試みる。じつは、この後、ミューラァの機体がどうなったのかについてはまったくわからない。最後に自分のテーマを口笛でふきながら、流れ星様になって、視界から消えていく。
 

  第四十五話   とっておきの贈物

 前話で砲撃を受けた場所を修理するククトニアンたち。いよいよの場面だが、緊張感はあまりない。
 事実、今日がルチーナの誕生日である事がひょんなことから判明する。早速パーティを提案するクレアたち。艦内が祝賀ムードにあふれはじめるころ、「ルチーナに渡すプレゼント」でクルーたちが思いをめぐらせ始める。だが1人ブルーが入るのはジミーだった。
 着々と準備の進む艦内。そのさなか、ケンツの誕生日が「来月の9日」であることが判明する。実はこの部分、ちょっとしたミスをはらんでいた。
 ジミーがいないことに気づくカチュア。艦内を探すというカチュアの後を追うロディが、彼女の気持ちを再確認。だが、まだ彼女の気持ちは固まっていなかった。「戦争が終われば」というロディに、「この戦争、すぐに終わると思う?」と投げかけられ、言葉を失うロディ。
 その思い通りか、前話でミューラァに苦渋を飲まされた敵司令がまたしても出張ってくる。今度こそはと、大量の機動兵器で敵を手中に収める作戦を取った。
 ジミーは、倉庫で1人くらーくなっていた。そこにたまたまケンツが。暗くなっていた理由は、自分の誕生日が過ぎてしまっていた事だった。ケンツに「おまえも祝ってもらえ」と半ば強制的に誕生日にさせられてしまうジミー。
 そして、お誕生日を祝う会が盛大にスタートした。そして、プレゼントを渡す段になって、ジミーがとんでもないものをルチーナにプレゼントしてしまう。こともあろうにギャンザーのしっぽなのだ。他の候補もげてものばかり。もともと爬虫類系が好きなジミーなのでこの選択は仕方ないところだが、「幸運のお守り」といわれても、ねぇ・・
 そして、恐らく今までのクルーたちが遭遇した事のない機数の機動兵器が母艦に迫り来ていた。画面上ざっと20機以上。最終回直前の回ならではの、緊迫した場面になっている。
 とにかく戦力比があまりに違いすぎる。こちらはわずか5機。何とか一機はしとめるが、バイファムのプロテクターがふっとんでしまう。母船にも度重なるミサイルの雨あられ。そのたびに大きくゆれる母艦。ベッドルームで頭を抱えるクルーたち。そのさなか、ジミーは、誕生会を開いてくれたお礼にと、ケンツにハーモニカをプレゼントする。ルチーナは一番上に居たが、振動で、さっきもらったプレゼントを床に落としてしまう。それもジミーがくれたしっぽを。床まで降りて必死の形相でそのしっぽをつかむルチーナ。
 外は外で、すでに一機がやられ、トゥランファムもスリングパニアーに被弾。残り十数機を相手にしなくてはならない状態でバーツの愛機も砲撃を受け、かなりのダメージ。防戦一方でまさにこれまでか、と言うとき、天空から青いビーム砲が。そう、地球軍からの援軍である。大挙して押し寄せるミサイル機の前に、今度は敵側が恐れをなして退却を始める。マルロの「大丈夫」の呼びかけに、ぎゅっと握り締めていた、お守りに気づくルチーナ。「効いたんだ」と素直に感じられるところが何ともいい。
 さっきまで誕生会場だったダイニングで地球軍の快進撃を見守るクルーたち。ジミーに感謝の言葉をかけるルチーナに一同の空気も和む。
 そして、記念すべき、地球軍とのコンタクトがもたれようとしていた。

  第四十六話  いつまでも 13人
 
 交渉の前段階に乗り込んだロディとバーツは、カチュアの件で艦長に了承を取り付ける。かんぐる乗組員にくぎをさす艦長。まぁ軍人とはえてしてこういうものか?
 クルーの乗った母艦では、ロディたちの返答が遅いので、スコットがいらいらしていた。おまけに変な提案まで。程なく、友好の場となるべく、地球側から通路は渡された。ジェダたちが交渉の場に臨むべく、最初に通路を渡る。激しいフラッシュ。かくして歴史の一ページは開かれたのである。
 続いて、クルーたちも。まだ踏ん切りの着かないカチュアをなんとか地球行きの船に載せようとするクルー。だが、カチュアの目にジミーが映ってしまう。ジミーも先行きを不安視していた。「カチュアはママに逢わなくて本当にいいの」。この言葉が遂に彼女の心を決めさせたのである。
 地球艦・バンガードの乗組員の盛大な出迎えを受けるクルーたち。再生装置に目を見張る軍人たち。一方カチュアとジミーは、遅れて、デュボアといっしょに地球艦に乗り込んでいた。
 乗船名簿を記入するクルーたち。その場でスコット、キャプテンとして最後の挨拶が行われる。そのころ、ロディは、やむなくも愛機となったバイファムのそばにいた。まさにエキスパートとして政府軍と互角以上の働きをした彼、そしてバイファム。かなり汚れが目立つ機体だが、より一層現実味を帯びている。ケンツは、やはり新型見たさに格納庫へ。その姿にほほえむロディ。
 和平に向けた会議は滞りなく行われた。カチュアたちもクルーと合流。ロディたちが説得に回る。その席上、全員の両親が無事である事がようやくわかる(カチュアとジミーは名簿に記載されていないのでこの時点では、名簿上ということになる)。ブリッジで会話できるとあって、全員向かってしまう。カチュアとジミーはその時、食堂に残されたままになってしまった。
 さて、ここで交信状態から、誰の両親が居たかを確定したい。まずスコット。「かぁさんは話したがっているが」から、両親○。次、マルロ。母親登場。ただし、父親は不明。次、ルチーナ。これも母親のみ。CMあけ直後に、バーツは母親と、ロディは父親と会話できた事になっている。
 食堂に戻るスコット、ロディ、バーツ。だがそこにはカチュアもジミーもいなかった。まさか!窓にへばりつくロディ。ちょうど渡り廊下が格納されていくところだった。かばんもなく、すでにククトニアンの艦に乗り込んだ事は明白だった。クルーの間に寂寥感がみなぎる。最後の手段にとロディがブリッジに。
 一方、デュボアも最終確認を二人にしていた。その時、地球軍からのコール。デュボアが答える。「彼女たちは決めた。だからそっとしておいて上げて」というデュボア。しかし、「本当の気持ち」を最後まで汲み取りきれなかったクルーたちの無念が画面からも伝わってくる。クルーたちが、カチュアの残したメッセージと紙飛行機を手にブリッジへかけ込んでくる。いまだに信じられない面持ちのクルーたち。
 カチュアとジミーの全メッセージをここに掲載しておく。
 『みんな、ごめんなさい。わたし、デュボアさんたちと一緒に行きます。わたし、みんなと別れるのつらいけど、今地球へ行ったら自分の生まれたところへ二度と戻れないような気がするの。そして、私もみんなと同じように、本当の両親に逢いたい。あえるかどうかわからないけど、とにかく悔いを残したくないんです。みんなと面と向かって話したら、やっと決心した自分の気持ちがダメになっちゃいそうなので、これをおいていきます。みんなの事忘れないわ。ジミーは止めたんだけど、どうしても私に付いてくるって。でも、きっと、又会えるわ。必ず会えるわ。だから、さよならは、私いわない。今まで本当にありがとう、みんな。』
 『僕、ジミー。みんな元気でね。それからケンツ、弟になれなくてごめん。僕のあげたハーモニカ、高い方のミが壊れてんだ、それいい忘れてた。それからくれた空薬莢、ぴかぴかにして、大事に取っとくよ』
 もうここら辺で、テレビの前の心有る人々なら、感涙にむせんでいる頃であろう。ケンツがブリッジから走り出る。
 去りゆくククトニアンの船のジミーに、ありったけの憎まれ口をたたくケンツ。だが、顔は涙まみれである。その後を追うように窓にへばりつくクルーたち。ケンツの怒鳴りがわれわれを感動のるつぼに叩き落とす。
 『ばかやろー、戻ってこい...オレん家くるっていったじゃねぇかよ』
 クルーの目から涙が出ていないものはいなかった。図らずもシャロンの胸の中で泣き崩れるケンツ。1人ロディは、紙飛行機を手にしていた。何かがひらめくロディ。
 地球艦の中である事が行われ、それが、ククトニアンの船に向かって仕向けられようとしていた。それを砲撃と勘違いするククトニアンたち。緊張に包まれるブリッジ。だが、熱弾ではなく紙のようだと分かると、カチュアの表情が緩んだ。
 最終話の最後の演出にしては、「してやられたっ」と言うくらいのすばらしいものになった。ククトニアンの船を無数の紙飛行機が取り巻いているのだ。最後のすばらしい贈物に包まれながら視界から消えていく母船。
 そして、バンガードも、あの発艦確認メッセージを呼称しながら、その場から発進する。ククトニアンの船を窓から見送るクルーたち。
 スコットの最後の航海日誌もこのメッセージで終了する。
 『僕たちの旅は今終わろうとしている。地球へ行けばまた、それぞれに別れて新しい生活が始まるだろう。そういう意味では、カチュアとジミーとはちょっと早く別れたと思えばいい。カチュアのいう通りだ。さよならなんかいうもんか。どこにいてもぼくたちはいつも13人。僕のこの航海日誌も、今日で最後のページとしたい。 』

 本当に最後はシャッフル兄弟で〆た。最後の「some other day・・・・・」はすごいですね。