世界の航空会社
空港と並び、航空会社にはその国の習慣が如実に現れる。特に、スチュワーデスの出で立ちやサービスにはその国の伝統文化が反映されるので、その国を知るための参考にもなる。(A〜E5段階の主観総合評価。B以上はそれなりの満足感がある)
ベトナム・エアライン (B)
とにかく民族衣装のアオザイ姿のスチュワーデスが印象的。ハノイ→サイゴン間が90ドルと、安くない。
エアー・マンダレー (C)
価格が高い。外国人料金が設定されている。パガンとの往復90ドルなんて‥。サービスは普通。
タイ・エアライン (B)
オフィス前などに置いてある美人の置看板のようなスチュワーデスは勿論、いない。ごく普通のサービス。
イラン・エアー (B)
値段の割にサービスのレベルは高くないが、無駄がなく好感が持てる。毛布や枕は自分で申請しないと貰えない。新聞も、自分でとりに行く。目前のポケットに入っているのは安全に関する注意書きのみで、食事のメニューが記された紙などはない。イラン料理はなかなかいけるが、飲み物は左の列が全員コーラ、右の列は全員7UPで、選択の余地はない。スチュワーデスは少なく、スチュアートのほうが多い。スチュワーデスは、日本のイメージとはかけ離れた黒装束をまとったおばさん。成田からテヘランまでは約12時間で、旅行セットが配られる。中身はアイマスク、機内用靴下、歯ブラシ、クシといった標準的なもの。映画はイラン映画で、帰りの日本行きの便でも、当然のように英語字幕だけ。国柄がよく表れていて面白い。
カスピアン・エアー (B)
3人に1つの新聞が配られる。この国では回し読みが当然だ。勿論、スチュワーデスはイランエア同様、顔以外真っ黒の服を着ている。値段は安い。ジュースをこぼされたが、「イラン人は大ざっぱだから」などと隣席の人からフォローが入り、なぜか憎めない。イラン人はどうでもいいことを良くしゃべる。子供みたいだ。
ユナイテッド・エアライン (C)
座席の間がちょっと狭いような気がする。とてもアメリカ的。全体的に窮屈。
全日空 (B)
価格が高いだけあって、サービスは過剰ぎみ。スチュワーデスは断然美しく気品があると思う。見ていて飽きさせない。さすが他国に類を見ないスチュワーデス神話の根付く日本。他国では「語学のできる体力のあるウエイトレス」でしかないのだが、果たして何が狂ったのか‥。
アエロフロート (B)
「リスキー」「フライング・ジェイル」など様々な形容がなされるアエロ。私が乗った成田⇔モスクワ⇔ナイロビ間の計4回のフライトは、ことごとく時間に遅れ、内2回は1時間30分近く遅れた。だが、そのおかげで出発時刻に間に合った経験を持つ私には、憎めないところがある。突然フリーシートになったり、テレビが出てこなかったり、無駄な「地球半周証明書」が配られたりと、下らない点も多い。しかし、価格を考慮すれば、サービスは妥当だ。新聞・雑誌は入口で勝手に持っていく仕組で、遅く機内に入ると残っていない。ロシア人はサービスの概念を知らず、また図体のでかい子供みたいで好感を持てない。
マダガスカル・エアー (D)
マダガスカルを象徴するような航空会社。いい加減で能率が悪く、また価格も高いことから、ランクは最低。メニューごときにきれいな紙が一枚ずつ配られる。環境に対する意識はゼロ。機内食に「グース」が選択肢にあったが、選択しなかった。