and more info
週刊朝日記事
 そもそも、社名も出していない以上、隠す必要性は全くないので、私は実名で記事に出すよう朝日の記者と交渉した。悪いことなど何もしていないのだから当然である。しかし、これさえも許されないのが日本の腐敗企業の実態なのだ。部長は私を呼んで説教をたれ、あたかも当然のことであるかのように、HP閉鎖を命じた。表現の自由を無視した態度に私は憤慨した。彼等は要するに、腐ったところを暴かれるのを恐れていたのである。

以下、「週刊朝日」97/5/2より


「SFC出身者は年間二万円を払うと、卒業後も学内ネットに『籍』を置ける。そんな卒業生のホームページをめくっていくと、強烈な会社批判の文章に出くわした。昨春、総合政策学部を出て全国紙に就職した○○○○(本文実名)さん(二四)は、学内ネットともリンクする自分のホームページで『新人記者の現場から』を連載している。そのねらいは『記者クラブの閉鎖性や徒弟制度的な新人教育に関する実名による情報公開』だという。『会社をやめようと思ったことはないか』『慶応SFCの退職率が高いとすれば何が原因か』を電子メールで聞くと、《やめようと思ったことはない。(上司を)やめさせてやろうと思ったことは何度もある。大企業を一年でやめたら、社会人としての適性を疑われて当然だ。最低でもあと四、五年は勤めたい》 《SFCは『問題を発見して、解決する人材を育てる』という教育方針だから、積極性が求められる。これも、出る杭は打たれるという日本企業の風土になじまない。SFCの教育自体に問題はなく、むしろ『日本企業の体質が時代遅れ』というほうがより大きな問題ではないか》 との答えが返ってきた。」