東京美術学校→東京芸術大学に保管されている幕末~昭和の近代工芸の名品をメインとした展覧会。
その中でも1番のウリは1933年のシカゴ万博に出品されたという鈴木長吉作の「十二の鷹」。ポーズも素材(ブロンズ・白金・鉄など)も12羽すべて違うのだが、そのリアルな迫力に目を奪われっぱなし!
金属製なのにナゼこんなに羽毛の質感が出せるのか…自宅にゼヒ1羽、いや1羽と言わず全部欲しい!と、1号は思わず周囲をぐるぐる回ってしまいました。万博に展示されている時の写真や、1羽1羽の下絵も一緒に展示されていて、見比べることができるのも興味深かった。
小さい写真(しかも購入したクリアファイルから撮影したもの)なので細部までリアルさが伝わらないかとは思いますが、12羽全員を以下にご紹介~。
金工系としては、同じく鈴木長吉作の「鷲置物」や、普段は上野の国立博物館にある「自在龍置物」(鉄などで出来ていて胴体や手足が可動、「なんでも鑑定団」に出てくると数百万円くらいする)なども展示。
他にも重要文化財である狩野芳崖の「悲母観音」や、陶磁器・漆器・刺繍たっぷりの着物や、その技法についての展示など、「工芸」というくくりで非常に幅広い内容だった。
ちょっと幅広すぎで見る側はいっぱいいっぱいだったかも。 (^^;
大学付属の美術館なので、グッズ関係があまり充実していなかったのが残念。鷹ストラップでもあれば…。
展示品のほとんどは、東京美術学校の当時の教官だった人々の作品なのだが、1番最後の展示室は芸大の「現在の教官による作品」。
作品の製作年度が2003年と書かれていると、「センセイ、秋の展覧会に出品してくださいよ~」「えぇ~?」という会話が学芸員との間にあったりして。などと想像してしまうのだった。
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