File 08(旧 市中おしのび編 File17) 指宿 砂蒸し風呂体験

<文責:女王様2号(きち)>
波ライン

体験者 : 女王様2号(きち) 体験日 : 2000年9月 料金 : 1,050円
場所 :  指宿いわさきホテル(鹿児島県十二町3755) TEL : 0993-22-2131

 先日、鹿児島に旅行に行き、優雅に温泉三昧してきました。 その中でも、おもしろかった指宿の砂蒸し風呂についての体験レポートです。

指宿は鹿児島県。薩摩半島の南端に位置し、錦江湾を臨む温泉地です。道路沿いには椰子が生え、南国的な雰囲気を 醸し出しています。温泉の泉質は、ナトリウム塩化物泉(舐めるとしょっぱい。)で、 神経痛・リュウマチ、外傷・骨折、婦人病、皮膚病、関節痛、筋肉痛等に効能があるらしい。

指宿いわさきホテル  指宿での宿泊地は「指宿いわさきホテル」(写真左)。 温泉街の南端に位置する一大リゾートホテルで、 新しくはないけれど、敷地は広く(15万坪の庭園)、美術館まであり(鹿児島出身の日本人画家 コレクションとパプアニューギニアのお面等の民芸品)、海に面した バルコニーを持つ部屋は広さも充分、従業員の態度も大変丁寧な良いホテルでした。 ここの自慢は、もちろんお風呂。「眺望の湯」と名づけられた大浴場の露天風呂は、海に面していて とても気持ちが良かった。更に、指宿名物砂蒸し風呂がホテルに併設されているのもありがたい。 朝、起き抜けに早速チャレンジしてみました。

 まずはホテル別館の砂蒸し風呂受付へ。ここで料金を払うと、専用の浴衣とタオルを渡される。 裸の上に浴衣を着て、指示通り海辺のテントへ。ところが、テントの中には誰もいない。 戸惑っていると、係のおじさんが後からやって来た。受付から連絡を受けて、スコップ片手に現れる制度 のようだが、どうやら、私の支度が予想以上に早すぎたらしい。
おじさんは、手早く私の身体に合わせた浅い穴を砂浜に掘り、頭を乗せる枕代わりに一箇所砂を少し 高く盛り、その上に受付でもらったタオルを敷いた。 その穴に横たわると、今度は身体の上に砂がかけられていく。上半身は、ゆっくり丁寧に 砂をかけてくれるのだが、下半身は、勢いよく砂を乗せられる。特に下っ腹は重圧を感じた。
指宿砂浜 顔以外すべて砂に埋まったら、後はおとなしく10~15分そのままぼーっとしている。 砂はじんわり温かく、知らぬ間に汗が出てくる。説明書には「低温火傷を防ぐために、熱くなってきたら 足やお尻の位置を砂の中で動かしましょう。」と書いてあるのだが、この程度砂が身体に乗っているだけで、 身動きするのがかなり難しい。つい、「土砂崩れに巻き込まれたりしたら、絶対助からないな~。」 などと、およそ温泉でリラックスとは程遠いことを考えてしまう。
砂の重圧のせいなのか、手首・足首のいわゆる末端部分で、自分の脈動を感じる。 「心臓の悪い方、高血圧の方、酔っ払いの方はご遠慮ください。」という注意書きも思わず納得。 しかし、この砂の重さと温かさが心地よい。ついでに、海風が顔を撫でていくにも気持ちいい。

テントの中には、プールに置いてあるような大きな時計が幾つも立っているので、それを見て 15分経ったところで、自力で砂の中から這い出した。 当然ながら砂だらけである。 そのまま、テントの横にある露天温泉に浴衣のまま入る。砂浜の中の温泉だから、海は本当に目の前。 砂の重みと温かみで血行が良くなったらしく、肩凝りも軽くなったように感じる。
そのままシャワー室に直行し、砂だらけの浴衣を脱いで身体に残った砂も洗い流す。 もちろん、シャンプーやボディソープも完備。新しいバスタオルで身体を拭いて、シャワー室に セットしてある新しい浴衣に着替えた。

最後は、ホテルの4階にある「空中温泉」にて上がり湯をいただく。 この温泉は露天ではないが、前面の大ガラスから錦江湾が美しく広がる。 (しかし、錦江湾に人がいたら丸見えという気もするが。。。) 基本的に、砂蒸し風呂専用の上がり湯として使用されているらしい。 パラソル さすがに、砂蒸し&露天&シャワーと来て疲れたので、簡単に入って終了。

砂蒸し風呂は「和風サウナ」とよくガイドブックには書いてあるが、サウナ効果と砂の重みによる マッサージ効果の両方を味わえるような気がしました。本当に気持ちいいです。 指宿いわさきホテルのほか、指宿の日帰り温泉「砂むし会館:砂楽」等でも楽しめるようです。 料金は大体1000円くらい。浴衣やタオル等を含めた手間を考えるとそれぐらいの経費は仕方ないかな、 と思います。今度ビーチに行ったら、砂に埋めてもらうのもいいかもしれません。


波ライン

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