第12回「元ネカマの独白」
 
 

 「ネカマ」と言う言葉の定義をまずしておきますね。

まあ、今時「ネカマ」も知らない人はあまりいないと思いますが、念のため。

「ネカマ」って言うのは、インターネット上で女性のふりをする男の事です。

要するに「インターネット オカマ」を縮めて言った単語ですね。
 

 インターネット上には意外とこの「ネカマ」が多いらしいです。

私のインターネットゲームの古い知り合いにも一人いましたし(今はもう交流はありませんけれど)。

もっとも、その人は男である事が周知の事実と化しながらも、

女性のふりを続けるというちょっと変な人だったのですが(でも、すごくいい人でした)。
 

 えーっと、今回語りたいのは特にインターネットゲーム上での「ネカマ」についてです。

白状してしまいますが、私は「ネカマ」でした。

クロスゲートというネットRPGで、女性のキャラクターを使っていました。

そのキャラクターを使っている時は喋りも女っぽかったです。

(ただし、男が想像する「女」像であるため、本物の女性にはあっさりと見抜かれるでしょうが)

メインのキャラクターである薬剤師「STEVEN」は紛れもなく男のキャラクターですが。

現在はそのキャラクターは消去してしまいましたが。
 

  私の周囲の人間に「私は『ネカマ』である」と言ってみた所、私の予想よりも遥かに

凄い反響がありました。その反響のうちのただの一つも肯定的な意見は聞かれませんでしたが。

ただあったとしたら「勝手にやれば」的な意見だけで、肯定とまで言えるような意見は聞けませんでした。
 

  そもそも何故そんなにネカマが気持ち悪いのか理解できない私はすでに少しおかしいのかも

知れませんが、そもそもなんで男は男のキャラクターを使わなければいけないのでしょう?

(誰もそんなことは決めていないですが、暗黙の了解という言葉がこの世には存在します)
 

  答えは簡単明瞭。

  ネット上で可愛い女の子だと思った人間に実際に会ってみたらむさ苦しい男だった、

という事実に殆どの人が耐え切れないからです。

(まあ、それ以外にも多数の理由があるのでしょうが)
 

  第一、下心で女性キャラに近づくという時点でなんというか男性の業を感じてしまいますが、

(事実私もそうです。なんだかんだ言いつつ私も男ですから)

まあ、業はどうしようもないので(簡単に克服できるものだったら「業」とは言わないでしょう?)

ここではこれ以上の言及はしません。
 

  以前知りあいの一人から「何故『ネカマ』をやるのか?」と聞かれた事があります。

とても難しい質問だと思いました。私はその場で即答する事ができませんでした。

その後、自分で色々と考えてみたのですが、やはり「ネカマ」は変身願望の究極の形だと思えるのです。

人であれば大なり小なり変身願望を持っていると思いますが、それが最も極まると、

性別すらも変化させたくなるんじゃないでしょうか?

  まあ、これは私なりの結論なので、他の「ネカマ」の人々がどう思っているのかは知りません。
 

  今は私は「ネカマ」をやっていません。

  理由は、まあ、「飽きたから」ってのが一番大きな理由でしょう。

それに、あれはやっているとかなり疲れるので。

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