月着陸船オリオン

FULL MOON(新潮社)No104の写真。大きく変形してしまった外板。写真の解説を以下に載せます。
「月着陸船オリオン表面の金属外板が、月からの離昇時の圧力で一部曲がってしまった。着陸船をおおう外板は極薄(厚さ1/250インチ[0.1mm])なので、珍しいことではない。この小さなダメージはジョン・ヤング、チャールズ・デューク両宇宙飛行士の命に危害をおよぼすようなものではなく、2人はこの後、司令船キャスパーで仲間のケネス・マッティングリーに合流した。ハッセルブラッド70mm、カラー・リバーサル・フィルム。ケネス・マッティングリーが“豊かの海”上空70マイル(113km)から撮影。アポロ16号(1972年4月16〜27日)」

★“月からの離昇時の圧力”とは何なのか?どんな作用がこれだけ外板を変形させてしまうのだろう。月が言われているようなほとんど真空の状態ならば、離昇時に外板にかかる力は、慣性質量しか考えられない。その際の外壁の厚さはさほど問題ではないはずです。加速度だけでこれだけ変形してしまうとなると、乗員は耐えられるのだろうか?実際には大気の抵抗があり、設計上無視していた圧力が上部に加わったのではないだろうか。

元宇宙飛行士のブライアン・オレアリーは、「アポロ12号のピート・コンラッド、アラン・ビーン両飛行士は、実験として、休憩中のわずかな時間にメタルキャップ付きのフリスビーを飛ばしてあそんだが、宇宙飛行士達は、“月の空気はフリスビーを浮かばせている”と絶叫しながら、無線で伝えてきた」( Ladies Home Jarnal,May1970)と、雑誌のインタビューに答えています。もちろんこの時の無線交信は一般には一切公開されていない。(オレアリーはそうしたNASAの秘密主義に嫌気がさしてNASAを辞めてしまった人物です)。このようなことがあれば上記写真の外板の変形は、むしろ当然であります。

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