2002/03/31(Sun)
『高校野球』と『ブラックホークダウン』
 普段運動もやらずテレビのスポーツの中継にもあまり興味がない。
 だからあまりエラそうには言えないのだが高校野球が昔から大嫌いだった。
 近くにシャワーがなかった昔ならともかく、どうして髪型をボーズに統一しなければならないのか?長髪や茶髪がなぜいけない?
 明らかなジャッジミスをどうして審判に抗議できないのか?
 今回の相手チームのサインをベンチに教えるなんていうのも、実際なぜやってはいけないのかオレには分からない。
 オレ的にはバレるような情報戦をしたことが間抜けだったとしか思えないのだが。
 高校野球連盟という団体はきっと無個性で従順で内に陰湿さを秘めた人間を作りたくてやってるのだと思う。

 土曜日に『ブラックホークダウン』を観てきた。
 印象としては物凄くカネをかけて、有名俳優がホントの戦場で戦ってるところをすばらしい照明技術とカメラアングルで撮影したドキュメンタリーみたいだと思う。とくに『プライベート・ライアン』でも使われてた、シャッター速度を上げて撮影することで、動く物を撮ってもブレないチラチラした感じの映像。通常は180度のシャッターを45度で使用しているらしく、戦闘シーンに使うと兵士が激しい緊張の中で見た光景のように映るので、とても効果的だ。
 そしてその有名どころの俳優がでてるのに戦闘時に誰が誰だか分からなくなる。
 明確なキーパーソンを配する事をしなかったようにも思うが、それもドキュメンタリーぽいといえばそうなのかもしれない。
 しかしこれは映画である。実話に基づいたフィクションだ。当然本物のドキュメンタリーのようなザラついたリアリティーがあるわけではない。あの『フルメタル・ジャケット』でさえ一応ジョーカーの眼と観客の眼が同化出来るようには作っていたとおもう。同化できなかったという事に関していえば非常に映画を楽しむという点に関していえば不親切であったと思う。
 とにかくずっと戦闘シーン。アメリカのこの紛争介入の言い訳を一切せず、善悪の軸すら映画で問うていない。
 そしてわざとらしくでるアメリカの国旗というのもこの映画ではなし。ただラスト近くにボロボロになって近代兵器に身を固めた兵士が走ってくるのは、イギリスの監督が撮った完全なるアメリカ敗走の映画だと思った。
 しかし、ヘリが飛ぶシーンはすごかった。今までで最高のヘリの描写だったと思う。
 さすがリドリー・スコットは良い眼をしてる。それだけでも観たかいがあったというものだ。
2002/03/27(Wed)
てんつば
 今から15年程前の事である。
 本屋で大判の辞書のような体裁の『ザ・漱石』という本が売られていた。その一冊に夏目漱石の全作品が詰め込まれているという、文字どうり詰め込まれた本であった。その大きさが読むには非常に読みにくい体裁だということと、それが立派な文豪の作品に対する敬意に欠けて、どこかなめた雰囲気が気に入らなかった。

 同じころ、通ってた大学の校舎の中にピースボートのビラが貼ってあった。世界の戦争地域や戦争跡地に豪華客船で乗り付けて見物に行こうと言う主旨のもので、『もしかしたらタダでいけるかも?』などと呑気な言葉が書き添えられていた。今から考えるとバブリーなものだ。戦争の地に豪華客船で見物に?筒井康隆の小説『ベトナム観光公社』か?

 で、そのどちらにも今話題の辻元清美議員がかんでいたのである。ピースボートには当時結構な文化人やらが肩入れしていた。その人たちを豪華客船に招いて講演やらをやり、それらをエサに参加者からは大金を巻き上げて、出てくる食事がサンマだったってことで訴えられていた。
 そういう金をピンハネ、もとい不当還流するって今回の事体そのまんまだね。
「反省し、お詫びする」だの「国民のために一所懸命やってきた」だののあっと驚く下らない弁明は、ちょっと前に散々ツッコんでた証人喚問での鈴木宗男議員の答弁そっくりだ。
 これが天に唾するってやつだろう。
 結局辻元議員、辞職したところでまた選挙にでて当選すれば『禊は済んだ』とかいってしゃあしゃあとして出てくるんだろうけどさ。悪い議員がいるわけじゃない。自分も含めてバカな有権者がいるだけだ。
 鈴木宗男も加藤紘一も、ついでに鈴木議員の親分の監督責任も含めて野中元幹事長も、そして土井社民党党首も、みんな議員辞職してもらいたいよ。
 しかし社民党、土井、福島、辻元と女性がいて華やかさがないねえ。テレビで観てて非常に雰囲気が陰鬱になる。これって女性差別の発言になるんだろうけどさ、今の社民党そのものなんじゃないだろか。
2002/03/24(Sun)
『パールハーバー』『トゥームレイダー』
 『パールハーバー』と『トゥームレイダー』をレンタルDVDで観た。
 『パールハーバー』は劇場でも観たがやっぱり最初の1時間30分のラブストーリーは余計だと思う。
 ゼロ戦(CG)の飛ぶシーンは燃えるものはあるがね。結構日本向けに商売的な配慮はしてくれてるようなのですけど、アメリカ人によるアメリカ人の為の映画なのだと思う。辟易するような正義アメリカ、この頃から変わってないね。

『トゥームレイダー』。アンジェリーナ・ジョリーの爆乳のみ。しかも知り合いの女性から
『ありゃ、胸につめてるッスよ』
と無慈悲な種明かしまでされていた。
 取り合えずこれは劇場で観なくて良かったと思う。

 今度の土曜日から『ブラックホーク・ダウン』と『ビューティフルマインド』が公開されるので、久しぶりに映画館にいってみよう。
 といっても、半月ぐらい前に『ロード・オブ・ザ・リング』を観たばかりだがね(笑)。
2002/03/21(Thu)
『あと一歩』と『A.I.』
今発売中の某カメラ雑誌に写真を送ったのだが、一次通過の『あと一歩』の欄に名前が載っていた。
 結構自信があったのにすげえ悔しい。しかも『あと一歩』。
 これは御神籤を引いて末吉や小吉が出ちゃった時のなんとも煮え切らない気分に似てるのかもしれない。
 大吉か大凶のどちらかでなければ、くじを引いたことすらも忘れてしまいたいと思っているオレとしては、中途半端に名前が載るぐらいなら選ばれない方がよかったよ。マジに。
 ちっちゃい評価を貰うぐらいなら、どどんと酷い評価を貰う方が諦めがつくと言うものである。

 まあ愚痴ってもはじまらない。自分の力不足であるのよ。


 『A.I.』をDVDレンタルで借りてきて観た。
 劇場で観た時よりも印象が変わって、さほど悪くはないなと思った。でもDVDを買おうとは思わない。
 悪い話ではないが、やはりキューブリックのバージョンが観たかったというのは無い物ねだりと分かってはいても悔やまれるものである。
 キューブリックならパスワードの7つの言葉のなかに適切な意味を込められたに違いないとも思うしね。
2002/03/20(Wed)
『ライカM7』と『あと一歩』
 わざわざお金をためてとか、借金をしてまで欲しい、とは思わないものにライカがある。
 その最新型M7がカメラ雑誌で発表になっていた。もっともオレが気がついたのは雑誌を見てからで、ネットをこまめに探っていればもっと前に分かっていたことかもしれぬ。
 ライカというカメラはAEはついているものの、当然AFはついておらず、フィルムの入れ方も独特であるので、写真が、というよりは、写真を撮るまでの作法なり所作なり儀式なりを楽しめる人向けのものと思われる。
 写真を撮るまでの儀式そのものにあまり興味がない上に自分の写真を撮るスピードにその儀式は合わないと思っているのであまり欲しいとは思っていない。
 一度展示品を触ったことがあるが、とにかく格好に品があって、なおかつシャッター音も独特の静かな良い音がしてたのを覚えている。
 もっとジジイになって風に揺れる柳のごとくスローにシャッターを切れるようになってはじめて似合うのかもしれない。
 値段も高いしね。

 ……う〜ん。『あと一歩』についてかけなくなった。それは明日に。
 
2002/03/18(Mon)
眼鏡
 16日に銀の眼鏡が修理から戻ってきた。
取り合えず銀は土日に、黒は平日会社にということにしようか。

 月曜日の今日は土曜日出勤の代休で休み。
 このところ鈴木宗男議員の問題しかテレビや雑誌は報道してないのかというぐらい、鈴木一色だ。
 選挙にもいかないだらしないオレなので国政について偉そうな事はいえないが、自民党離党の会見で鈴木議員が『家族にささえられて云々』という件で、家族の中に果たしてスッパ抜かれた愛人の女性も入っているのかしらと思ったりした。

 …つまんない文章になってしまった。
2002/03/13(Wed)
清潔な社会
 オレはと言えば高校生の時分に『みんなゴミだった』を読んでからずっと、ビートたけしの信者である。
 芸能人で言えば男の神はたけし、女神は中島みゆきでこれはその高校生の時から変わっていない。

 なので、たけしがテレビでポコチンをだそうが、愛人がいようが出版社に殴り込もうが、批判的にみた事は一度もないのである。
 で、コリないというかなんと言うか、件の殴り込まれた出版社の写真週刊誌がまたもたけしの愛人を取り上げた。
 しかしこの出版社は学習能力というものがないのだろうか?二度三度と同じ事を繰り返して、殴り込まれるかもしれないリスクをおかしてまで、なぜその出版社は取り上げたのだろう。
 再度殴り込ませて商売しようというヤマッ気でもあったのだろうか?
 それならそれでもかまわない。ではそんな下衆な下心があるのなら、たけしの愛人問題を取り上げることに倫理性やら持ち込んでもっともらしく論ずるのは止めるべきではないだろうか?
 
 いったい娯楽の上に『下らない』とつくような雑誌を出しといて何が倫理か。
 その写真週刊誌だけではなく女性誌の広告の"あおり"がさも鬼首を取ったのごとくのコピーがならんでおり、それこそ『セックスで痩せる』などと気の狂った記事を片方でのっけておいて倫理観を説くとは片腹イテェというものである。
 だいたい芸人に倫理を説くなどということが如何にバカなことであるか、文化のマッタンのまったんの末端に生息していたって分かる事ではないのだろうか?
 それとも一個人として、芸人の不倫ですら許せないような清廉潔白清潔無比な人間が記事にしてるのだろうか?
 しかし、そんな人間がいるのだろうか?
 人間と言うのは精神や社会のクリーンさを求める一方で、無農薬の野菜を食べるよりアブラでギトギトのカツ丼や天丼が美味しく感じたり、どうせセックスするなら古女房より高校生の娘とヤりたいと思うものではないだろうか?
 多くの人間は清潔で清浄な場所で生き続ける事はできない。

 なんだかんだ言いつつ、件の写真週刊誌を買ってしまったのでエラそうな事はいえないが、自分に下衆な野次馬根性があるのは認めるが、それでもオレはたけしの愛人の顔が見たいだけで清潔な精神をお持ちの記者の立派な倫理観の文章が読みたいわけではないのである。
 薄っぺらの正義感やら倫理観やらで芸人に愛人がいる、或いは愛人をつくる人間の気分を想像できないような能無しの文章は不愉快になるだけだ。
 人に読ませる文章を書く資格ねーよ。
 わかりましたか?清潔な方々?

 清潔で清浄な場所はつまらないよ。
2002/03/07(Thu)
『黄色い本』『A.I.』
 会社でIT研修を受けている。その二日目。勉強になるし分かりやすく説明してくれるんだけど、自分の知識が足りずについていけない。それでも自分では10%ぐらいの理解でも良いと思ってるんだけどね。

 帰りに高野文子の『黄色い本』を買う。結構薄い本ではあるけど絶対一筋縄ではいかない。天才高野文子の作品だからだ。ゆっくり読み進もうと思う。

 DVDで『A.I.』が発売されていた。3000円。超大作の新作DVDにしては安すぎる値段だが、発売元の魂胆が見えかくれする。つまんない作品でも特典映像と値段が安ければ買うやつがいるだろうということであろうか?私も一応迷った末に買わなかった。

 帰宅して『侍』をやる。まだ万次は出て来ない。初めてレベルを「ふつう」でやってベストエンディングでクリア。

 研修で頭が筋肉痛なので鼻炎の薬を飲んで『黄色い本』を読みながら練るとしよう。
2002/03/03(Sun)
病院
会社の駅伝大会。
 友人が脚を負傷したので病院に連れいていく。
 最初の某病院は専門医がいなくて、カルテに問診の記録をしつつ東大病院にいきなさいという。
 それはいいんだけど、薬も出さず話を聞いて東大病院に連絡してくれたけど、それだけで3000円は高いんぢゃないかえ?
 それから東大病院。担当の先生も看護婦さんも丁寧親切だけど、場所わかんねーよ。探しまくって『あ、間違えた』と思って入った所が偶然にも東大病院だったというのはどーゆーこった。
 東大は相変わらず辛気くさい校舎だけど、建物の中にピンクの病棟があったりして、明るい雰囲気を出そうとしてる努力がみえた。
2002/03/02(Sat)
『張込み』
 テレビドラマの『張込み』を観る。
 ビートたけしが主演だから金もかかって、見ごたえもあるだろうと期待してたら…
 制作費をたけし氏が全部とってちゃったの?というぐらいチープなつくりであった。
 結構それらしく作ろうという意志は感じられるものの、夏の話なのに夏に見えないのが致命的。あんな灰色の夏の空はないだろう。いや、あるかもしれないけど、リアルにみえなかった。
 セットはどうみてもセットだしね。
 緒方直人の若い刑事はマヌケすぎだ。たけし刑事とのギャップを出そうとしてたんだろうけど、マヌケが過ぎてつまんない終わり方になってしまったと思う。
 でも、たけしはよかった。
 やっぱりタケちゃんはたいしたものだ。