2002/07/29(Mon)
ビタミンC
 先週一週間、引っ張りまくった風邪で咽がずっと痛かったよ。メシを食えば痛い。唾を飲み込んでも痛い。オレンジジュースもヒリヒリする。薬を飲んでも直らない。
 ほんとシンドかった。

 で、その最中に所謂メル友と逢う事になっていた。
 彼女とメル友になったきっかけは某出会い系のチャットだという。が、なにせ2年も前の事なので覚えていない。
 ただ彼女のHPの日記と絵が非常に印象的で感想のメールのやり取りが続いていた。
 その彼女と恋人の彼氏と一緒にお酒を呑む機会があったのだ。
 オレよりずっと歳若い二人は、オレよりずっと落ち着いて見えて思いやりと優しさに溢れていた。
 スパゲティーやゼリーを食べながら笑い、ボーリングをやって『筋肉痛になるなあ』と笑い、旨い日本酒とつまみの組み合わせを選んでもらって、やっぱり笑っていた。
 これだけ顔面の筋肉が弛んだのは久しぶりだったかもしれない。まだオレにも笑顔をつくる柔軟性があったのだ。

 で、楽しい宴が終わって帰路につこうとしたら、あんなに痛かった咽の痛みが消えていた。

 ビタミンCは風邪に効くらしいが、人間の体内で作る事はできない。だから食べ物飲み物等から摂取しなければならない。
 オレに持ち得ない何かを彼等に貰ったのだと思う。彼等はオレにとってのビタミンCだったのだ。


・・・う〜ん、今回はちょっとおセンチ(笑)
2002/07/21(Sun)
『千と千尋の神隠し』
 『千と千尋の神隠し』のDVDを買った。
 劇場で観た時と同じようにカオナシと一緒に列車に乗ってる所とラストの千尋とハクの自由落下のシーンが良かった。
 宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』は宇宙の話ではなく黄泉の世界の話と解釈すれば、『千と千尋の神隠し』のカオナシと千尋を乗せた列車の一連のシーンはまさにそうだと思う。私を含めて"銀河"という言葉をダイレクトに解釈しすぎていたのかもしれない。
 自由落下のシーンで、落下中に千尋が手をのばしハクの手を掴もうとして掴めず、再度手を延ばして手をとり、ハクを引き寄せるという演技までしていたのだ。
 スゲェぜ、宮さん。
 そして続く二人のデコチンシーンのなんとうらやましい事か。

 で、やはりオレの中にもカオナシはいるのだろう。
2002/07/07(Sun)
あの顔は忘れない。
 とある試験を受けた。
 まあ、それはいいのだが、近くでブライダルフェアをやっていた。
 立て看板に
『アンケートに答えるとシステム手帳とボールペンをプレゼント』
と書いてあり、それに釣られてフラフラと会場に入っていった。
 受付にネェちゃんがズラっとならび、その前の椅子に座って彼女等の質問に答えていくだけである。
 「かるいかるい」
 ネェちゃんの脇に革製の結構な手帳がつんである。
 ゲットだぜえ。
 独りほくそ笑んで、ネェちゃんの質問にスイスイ答えていく。

ネェちゃん「結婚式の御予算は?」

オレ「500万ぐらいかなあ」

ネェちゃん「失礼ですけど婚約指輪はお買い求めになりましたでしょうか?」

オレ「200万のダイヤのヤツを」

 無茶苦茶な答えである。それをユニクロのシャツとGパン姿で言ってるのである。
 とにかくシステム手帳にもう少しで手が届きそうなのである。
 ゲットだぜえ。
 
ネェちゃん「ところでお嫁様のお名前はなんとおっしゃいますか?」

オレ「-----」

 全く考えてなかった質問である。が、問われて当然の質問でもある。
 オレは呼吸困難に陥って口をパクパクしてるコイのようになりながらも、それを引きつった笑いで懸命に誤魔化そうとして、さらに0.1秒考えた末に

オレ「すいません。忘れました・・・」

ネェちゃん「はあ・・・?」

オレ「ちょっと聞いてきます」

といって何ごともなかっとように席を立ったオレ。


ネェちゃんの「はあ・・・?」と言った時の顔は一生わすれられん。