2002/11/24(Sun)
『リトル・ダンサー』
 友人からDVDで『リトル・ダンサー』を借りて観てみた。
 面白かった。
 イギリスの社会的な背景を知っていればもっと楽しめたと思う。政治的な部分のね。
 これを観て、もう15年前に観た『マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ』や『ニューシネマパラダイス』を思い出した。
 自分の好きな事を様々な葛藤を抱えてやりとげようとする。一生を通じてのめり込める何かを見つけられずに死んでいく人が多いわけだから、見つける事が出来た人間は周りを犠牲にしてもやりとげるべきだと思う。
 とまあ、こ難しい話になってしまったが、単純に主人公の男の子が自分の脈打つ鼓動のリズムにのって踊る姿のなんと清々しいことか。
2002/11/23(Sat)
『マイノリティリポート』
 先々行公開で『マイノリティリポート』を観てきた。
 土曜日の祭日でしかも『ハリーポッター2』のロードショー公開初日と重なり日進のワーナーマイカルは非常に混んでいた。『スターウォーズ/エピソード2』の時だってこんなに混んでなかったのに。

 で、面白かったよ『マイノリティリポート』。スピルバーグは『A.I.』の雪辱を果たしたと思う。
 スピルバーグのSFのなかでと言う限定でいえば一番面白かった。『未知との遭遇も』『E.T.』もあまり好きではなかったからであるが…
 自分の目玉を追いかける悪趣味なシーンや殺人のシーンの等で、スピルバーグにしてはドギツいシーンを結構挿入している。ああ『シンドラーのリスト』もそんなシーンがあったっけ。
 それでも、あくまでもスピルバーグのSFにしては傑作の部類の映画であると思う。
 が、これは個人の好みになると思うがやはりスピルバーグだけあってラストシーンは非常に楽天的でハッピーエンドな映像で締めくくられている。それがスピルバーグの作家としての資質というよりも商売人としての保険としてのハッピーエンドになっている所が鼻につくのである。
 それでもアメリカでは訳が分からないっちゅう理由であまりヒットしなかったそうなので、スピルバーグとしてもギリギリの線だったのだと思う。
 主人公の男と女がくっついておしまい、というラストより『未来世紀ブラジル』や『12モンキーズ』や『ブレードランナー』等のおわり方の方が好きだ。主人公は廃人になったり死んだり逃亡したりするおわり方ではあるが、ハッピーエンドではないがアンハッピーエンドでもない終わらせ方に私は引き寄せられるのである。その混沌とした中のわずかな希望と言うものがあるという所にリアリティを感じるといってもいいだろう。
 それから気になったのがアンダートンがプリコグのアガサを連れて歩くシーンで、アガサがやたらと予言を口にするのだが(やれ「あなたの浮気はばれる」など)、これはセリフにしなかった方がよかったと思う。
 プリコグは主に映像で予言を与えているのであるから、その予言がどんなものでも喋った瞬間にひどく俗なものになってしまうからだ。
 キューブリックを引き合いに出すと、プリコグはもの言わぬ『2001年宇宙の旅』 のモノリスのような存在であった方が良かった。感情的にならず客観的な映像をみせるという方が重みがあったろう。
 『A.I.』が失敗したところと、キューブリックとスピルバーグの決定的な資質の違いのひとつであると思う。
 そういうわけで、惜しい所だが『ブレードランナー』にはおよばなかったが『マトリックス』には勝てたんじゃないの、と思った。
 それにしても映像は非常にきれいだった。粒子が出たブルーのような銀。あれはデジタルではなく現像処理<ブリーチバイパス>で作ったらしいがあんな画像を写真で撮ってみたいなと思ったよ。
2002/11/17(Sun)
『FRIED DRAGON FISH』『ヤマカシ』
 先週の木曜辺りから歯槽膿漏が原因と思われる親知らずの痛みと、なんとなくダルい風邪の初期症状に苛まれている。
 これも会社に行きたくない病だろうかね。
 でも明日は健康診断の再検査の結果を聞きにいく事になっている。どうせ例の脂肪肝と尿酸値の高い事で引っかかっているのだろう。
 このところ会社で昼飯を抜いてみたり、日曜日にバッティングセンターで体を動かしているが、となりのケージでもの凄い良い当たりで快音を轟かせている人がデブだったりしたので、ダイエットの効果はないのかな?などと早くもやる気がなくなってきた。

 日朝の拉致問題はまるで進展しない。遅々として進まないと訳知り顔でなんだかんだ言い出すヤツが増えてくるものだ。
 拉致された女性でアメリカの脱走兵と結婚した人がいるのだが、旦那を日本に呼び寄せた場合アメリカで軍法会議にかけられる事になりそうなのだ。
 家族の問題として、その女性については一度北朝鮮に帰した方がいいのではないかと言った田原総一朗。なんでそう惨い事を言えるかな。いまさら北朝鮮に戻したら彼女がどんな仕打ちにあうか分からんのかね。
 絶対帰してはいかんのよ。また人質にされるのがオチなんだぞ。
 田原総一朗に限らず似たような事を言ったり、言わせたりした言論人およびジャーナリスト。あんたらが拉致被害者のかわりに北朝鮮に人質として行ってみろ。そこで得意の理屈で北朝鮮の現状をかえてみろ。
 ほんとに机上の空論を弄して自分は安全な所から発言しやがって。
 
 『FRIED DRAGON FISH』『ヤマカシ』をDVDで観た。両方ともなんてことない作品だった。
2002/11/10(Sun)
『戦国自衛隊』『ロスト・チルドレン』
 10日間の休暇が終わり明日から会社である。特にナニをしたという休暇ではなかった。写真も撮ったしHPも更新したし…そんなものか。
 ああ、会社いきたくねぇーなあ。

 『戦国自衛隊』DVDで観た。
 映画館で観たのは小学5年生ぐらいか。予告編で『地獄の黙示録』がかかってて、例のワルキューレ騎行の音楽とマシンガンの音がフルボリュームでかかってて、子供ながら恐かった思い出がある。
 肝心の『戦国自衛隊』はというと、今観ても結構面白い。
 が、その当時映画のながれで非常に混乱したことがあったのだ。ヘリコプターが農民の頭上を飛んでいくとき、一人の百姓がブツブツ謂いながら画面下を横切る時にわざわざ顔を見せるように画面が静止するのである。
 ガキだったオイラはこの人物が誰なのか?わざわざ自己主張するように台詞を言いなおかつ画面を静止させてまで顔を観せようとするのだから、話の筋として重要な役割に違いないと思ったのだ。
 で、結局この農民はその後出てくることもなく、それでもこの映画の重要な部分を見のがしている筈だと信じ、幼いオイラに非常に引っ掛かる謎を残していたのであった。
 今回の再見で分かった。
 農民はその当時角川映画で売り出していた草刈正雄だった。そう言えば少年兵の役で薬師丸ひろこも出ているではないか。
 つまり、角川映画の売り出しの役者の顔を画面に出したいが為の、ただそれだけの理由で話の展開としてはまったく無意味な画面の静止というのをやったのである。
 ……
 おそるべし角川映画。
 つーか悩んだオイラがおバカ。
 そーゆー無意味な情報が映画を安っぽくさせるんだよね。

 『ロスト・チルドレン』DVDで観た。
 『エイリアン4』『アメリ』のジャン・ピエール=ジュネの監督作品。
 美術や見せ方のアイデア(自分が首を絞められて絶命するところを絞めてる方から見せるとか、犬がエサに手をださせない方法とか、等)はすごく面白いし、主役のロン・パールマンと女の子のやり取りも非常に良いのだが、ストーリーが荒っぽ過ぎて追いきれなかった。
 なんとなくは分かるのだがもうちょっと丁寧に筋を作ってほしい所である。
 ロン・パールマンと女の子のやり取りは所謂『美女と野獣』のような感じであろうが、あのような絡み方はアメリカではできないのかもしれない。おそらくあれを観て「倒錯だ」とか「チャイルドポルノ的だ」とか思うやつがいるのかもしれないな。
 『レオン』でもそういう感想をアメリカ人はもったらしいが、大人の男が小さな女の子に示すピュアな愛情を歪んだものに見るというのは、いかにアメリカ社会が自動虐待の国でそのような事を信じられないかを物語っているのであろう。
 
 ああ、会社いきたくねえ。
2002/11/07(Thu)
デジカメ
 カメラ屋さんにツケまでして買って果たしてちゃんと使うのか?と、自分をまず疑ってしまうオレだ。
 先日手もとにきたデジカメ、ソニーのサイバーショットDSC-F717の事である。
 これが非常に、良い買い物したなオレ(だけどツケ)って言うぐらい使っているのである。おそらくデザインが良いということもあるが、このカメラでないと撮れないという画像を撮る機能がついているからだと思う。
 ソニーいわく、暗闇でも撮れる"ナイトショット"という機能である。実際、真っ暗闇の中で使用するとザラザラと粒子が出てしまうのだが、スタンドの明かり程度で照らしてやるだけで非常に柔らかく滑らかなグリーンのトーンの画像が撮れるのである。
 こんな機能、このような色調と画質は銀塩カメラにはないからね。この機能を気に入る事ができただけでも買った甲斐があったよ。
 実際、先日のモデルさんの撮影でこのナイトショットを使ったんだけど、カーテンを引いて真っ暗にしてベッドサイドのスタンドのみで撮影したら、非常に明るく滑らかに写って感心したのだ。
 それとオイラのようにライティングの知識の乏しい人間には、ただ撮るだけでメリハリがついてくれるようなデジカメはありがたいのかもしれない。
2002/11/06(Wed)
ブルーのリボン
 このHPのトップページと写真のコンテンツのページにブルーリボンの画像を貼った。
 これがどのような意味かは、リボンの画像をクリックすれば分かるであろうからここではおいておく。
 オイラはノンポリで政治的な意識が低く、女性のお尻ばかりおいかけまわして写真を撮ると言う、世間的にみれば軟派極まりない人間である。が、こと北朝鮮拉致問題に関しては無関心ではいられないと思っている。
 この問題に無関心になった時、後々非常に後悔することになりそうな気がするからだ。
 そうでなくても我々の無関心が拉致問題を長引かせ、24年もの深刻な組織的な暴力が拉致された方々に行われていたのだ。
 こんな日記でブチブチ書いたところで屁のツッパリにもならないとは思うが、それでも傍観はしたくないのである。
 オイラが無関心であった時でも頑に信念を曲げずに戦ってきた人がいる。
 無関心はその人たちも危険にさらす。
 無関心は罪だと思う。
2002/11/01(Fri)
『ALI』
 今日から会社の設定しているリフレッシュ休暇がはじまった。
 とくにドコにいってナニをするという予定もないので、またダラダラと日々過ぎていくのかもしれない。
 この間の土曜日、知合いのカメラ店でデジカメをツケで買った。ソニーのサイバーショットDSC-F717だ。持った感じもナカナカ良いので今度こそ長く使おうと思ってる。
 以前オリンパスのデジカメを持っていたのだがたいして使用せずに売ってしまった。
 性能云々でいえば結構良いものであったのだが、持つよろこびというものに欠けるカメラだったような気がする。
 では持つ喜びとはなにか?ということになるが、うまく説明できない相性みたいなものか。
 他人に「どこがいいんだよ」と聞かれて、説明できなくても持っている自信が揺らがないほどの魅力を感じていられることがそうなのかもしれない。
 明日はそれで撮影である。

 DVDで『ALI』を観た。
 映画そのものは、あまり面白いと思わなかったが、モハメド=アリという人が大変に頭の良い人物だったのだなと思った。
 おそらくアリ自身が言った事がセリフになっているのだろうが。
 「ベトナムはどこかって?テレビの中だろ」「オレはベトコンにニガーと呼ばれたわけではないんだから、殺しにいく理由はない」