2003/08/17(Sun)
夏休みが終わった-その2
 『英雄』
 これはスゴかったと思う。本年度ナンバー1でもいいかもしれない。SFXがケレン味があり過ぎるとは思うが、これは好みの問題。
 中国が遅れてるなんて、オレは金輪際思わん。
 この映画中国では大作の部類に入ると思うが、日本で大作と呼ばれるものを作った場合、これに匹敵するものができるのか?アイディアや金の使い方。事映画を作るという事に関して日本は何処にも頭があがらないよ。
 日本は基本的全てを日本人でやろうという思想があるような気がする。純血主義とでも言うのだろうか。したがって基本技術も確立してないのに日本人にSFXを作らせて思いっきりセコイものになったりしてる。
 『英雄』でもSFXは使われてるがそれは中国でも作業ではなくオーストラリアの『マトリックス』に参加したチームに作らせている。
 自国で出来ないものは出来るところにやらせる。衣装デザインも自国のデザイナーに満足できなければ日本人のワダエミにだって依頼する。
 衣装、すばらしかった。
 映画自体がある種の伝説を表現しているためか、様式美ともいえるような美しい画面の作りをしてる。
 舞う黄色い葉。はためく旗。煙る砂塵。たゆたう布。全てが美しい。
 『修羅雪姫』の時に『英雄』に出演しているドニー・イェンがアクション監督として来ていて日本人役者の身のこなしにイライラしていたが、この映画を観て納得した。これだけ優雅とも言うべき体術を使えれば、日本人のレベルの低さにウンザリもするだろう。
 ジェット・リーはおそらく『マトリックス』を蹴ってこの映画に出たのだろうが、大正解。代表作になるのではないか。『マトリックス』選ばなくて良かったよな。
 ストーリーは分かりやすいが、非常に厳しい。9.11を経験したアメリカ人に理解できるのか?自分に翻っても、自分のネェちゃんをレイプした人間に復讐をせずにいられるのかというと、自信がない。
 ラストに放たれた矢の行き先というのが本当にキビシイものだと思ってる。
 こういう映画を作った人々を心から尊敬する。
 メイキングのDVDは買ったが本編のDVDは間違いなく買うであろう。
2003/08/17(Sun)
夏休みが終わった-その1
 夏休みが終わった。
 浮島に夜景を撮りに行き、ビデオ1本、映画3本、後は明け方までゲームをしていた毎日であった。
 ビデオも映画も観た時に感想の日記をつけるつもりだったのが、なかなか億劫になるものである。
 以下、観た順番で。

 『パイレーツ・オブ・カリビアン』
 英語が分からないのでエラそうには言えないが、ジョニー・ディップはすごい役者だと思う。冒頭のオーランド・ブルームとのチャンバラが良かった。

 『戦慄の絆』
 クローネンバーグの作品、ビデオが中古で200円だったので買ってみた。決して下らない作品だとは思わないが自分に合う合わないはあると思う。スコセッシの『レイジングブル』然り。
 今まで観たクローネンバーグの作品では『デッドゾーン』と『ザ・フライ』が好きである。というか彼の作品の中でこの2作が異色のものかもしれない。一般受けしやすくい作りになっていると思う。
 本当のクローネンバーグ好きは『戦慄の絆』だとか『裸のランチ』なんかも理解できるのだろうな。私は無理っぽい。
 ただ、『デッドゾーン』と『ザ・フライ』だけでもクローネンバーグはスゴイと思える。

 『ハルク』
 随所に大友の影響が見えかくれしてるような。
 地下に降りていくリフト。上昇していく戦闘機に掴まるハルク。『アキラ』の漫画そのまんまのような構図とデザイン。
 映画自体がコミックを意識しているようで、デ・パルマ風の画面の分割なんかは漫画のコマ割りのようだと思う。エンドクレジットもコマ割りとフキダシの中にクレジッットを入れたりしていた。
 ん〜、だからどーしたという映画。初めて劇場で吹き替え版というのをこの映画で観た。