猪名川 由宇 様
おおかたの予想通り、巨人の圧勝、それも４勝０敗という結果が残って、日本シリーズが終わった。西武にしてみれば、ひとつもいいとこがなく、日本シリーズの幕を閉じた事になるのだが、私からしてみれば、これは初戦の敗退である程度の想像がついた。日本シリーズの始まる前に、【西武】伊原監督がどっちが勝っても４勝２敗でこのシリーズは決着がつくだろうと記者団に言ったそうなのだが、これは私もそう思ったりした。おそらく、伊原監督にしてみれば、２敗は出来ると頭にあったと思うのだが、この敗退を初戦にもってきたのが全ての誤算の始まりのような気がする。それは、日本シリーズの初戦に松坂を先発にもってきた事がなにより他にならない。確かに、松坂は今年は怪我に泣いたとはいえ、いい投手であるし、本人も日本シリーズには間に合ったといっていたので十分に日本シリーズでは活用してもいいと思うのだが、初戦となると・・・どうなんだろうと、はなはだ疑問に思える点があった。もし、伊原監督が本当に松坂に期待して投げさせたとしたのなら、初戦の投手交代は理解が出来ない。松坂と心中するつもりで最後まで投げさせてもいいものであった。それを打者一巡して、清原にホームランを浴びて、そしてお役ご免・・・これでは、なんの為に松坂を初戦で先発にもってきたのかが謎だが、別の考えにすると納得がいく。それは、今シーズンに限っては松坂は怪我で泣いた為にろくなデータが残っておらずに、巨人もあまり松坂に対しては研究できないだろ、よしんば打たれたとしても、それはそれで巨人の打者の研究になるとの思いで先発にして、力量を試した、といったところか。そうすると、打者一巡、そして点を取られた時点であとは機会をうかがって降板・・・つじつまは合う気がする。その中で、これはおそらく、セリーグを制した巨人の全データを研究して考えた結果だと思うのだが、松井、阿部、吉伸、この３人を押さえれば、勢いには乗らないと考えていたさころが伊原監督の頭にあった気がする。これも初戦の事なのだが、ツーアウトで松井を敬遠して満塁作を取り、清原と勝負した時で、あそこで松井と勝負して点を取られるものなら、巨人打線に火を付けかねないととの考えであろうが、そもそも、その考え事態が誤算でならない。巨人打線はそんなに甘いものでは極端な話し、この３人をぬかしても巨人打線は恐ろしいのである、確かにホームラン数や打点は多少減るかもしれないが、それでもこの３人がいなくてもどこからも点は取れるし、それだけ選手層が厚く恐ろしいチームなのである。全ての考え違いを初戦で伊原監督は思いしった気がするのだが。２戦目からはそれらの反省を含めて、真っ向勝負といった感じがしないのではないのだが、もはや後の祭り状態であった。今回の４連敗というのは、酷な言い方をすれば全て伊原監督の責任のような気がする。とくに、初戦で今の松坂では巨人打線には通用しないとわかっていたと思うのに、第４戦で巨人に先制され、それでも同点に追いついた時、もう西武はあとがない状態にもかかわらず、松坂をリリーフにもっていき、案の定点を点をとられた時には何を考えているのかが本当に謎に思えた。考えたくはないのだが、伊原監督と松坂の確執は本当にあったのかな・・・さらし者にしたかったのであろうかと考えてしまった。しかし・・・ 私は阪神ファンとして、来年のセリーグを考えると、頭が痛くなってしまう、日本シリーズであった。強い・・・本当に強すぎるジァイアンツである・・・ セリーグの他球団はなんとかして巨人の独走を許さずに頑張ってほしいものである・・・苦笑