補講207教室

特別授業:「ませう」と「でせう」について

 「ませう」の出自:
 近世(室町時代より後の時代)初頭に、「〜参らする」が省略されて「〜まらする」「〜まつする」「〜まゐする」などの形ができ、さらに「〜ます」ができました。意味的に近い「〜まう(申)す」の影響もあつたと言はれます。
 活用は基本的にはサ変で、ませず、ませう(発音はマショー)、ました、ます、まするが、ますれば、ませい、などと使はれました。

 「でせう」の出自:
 まづ同じく近世初頭に「でさうら(候)ふ」が省略されて「でさう」ができ、さらに「です」ができました。しかしこれは終止形で「〜です。」と使はれるだけで、直接「でせう」には繋がりませんでした。
 次に江戸中期に「でござります」から「でござんす」「であんす」「でえす」、さらに「です」ができました。これも最初は終止形でしか使はれませんでしたが、江戸末期には「でせ+う」(発音はデショー)や「でし+た」などの形が一般化しました。これらの活用形は「ます」からの類推などで発生したと思はれますが、全体としては未然形や命令形などを欠く不完全な活用を呈します。

  「でせう」の表記については拗長音の表記について参照。


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