補講407教室

特別授業:「あふみ」「かふち」について

 「近江」はもともと「淡海」の意味で「あは」+「うみ」でした。その発音が変化して「オーミ」となつたのなら、その表記は(もともとどこにも「ふ」はないのですから)「あふみ」ではなく「あうみ」となりさうなものです。それがなぜ「あふみ」なのでせうか。
 そのいきさつは次の通りです。

 309教室で説明したやうに、古来の日本語は母音の連続を嫌ひました。例へば、あら+いそ の RAI の部分を RI と縮めて「ありそ」といふ語ができました。
 あは+うみ も、まづ FAU がFU と縮められた「アフミ」といふ語ができました。そのときの表記が「あふみ」であり、その発音が転呼により「アウミ」を経て「オーミ」となつた後も引き続き「あふみ」と書かれてきたのです。
 コーチと発音される「河内」(かは+うち)もまつたく同じ経緯で「かふち」と書かれるのです。


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