フルスト原遺跡は1978年に国指定になった遺跡です。13世紀〜15世紀の八重山は各地に豪族がいて群雄割拠の時代であったと言われています。フルスト原遺跡はその時代に石垣市字大浜につくられた遺跡です。現在は発掘調査と復元作業が毎年行われ、史跡公園化計画に向けて作業が進められています。毎年9月から2月頃までは発掘調査が行われているので、見学がてら勉強するのも◎(運がよければ、担当の人から話がきけるかも!?)。遺跡からは地元で焼かれた土器や中国製の陶磁器がたくさん出土します。中国との交流が盛んだったことが出てくる遺物でわかります。

 この時代の八重山の遺跡は、沖縄本島でいうグスクとは性格がちょっと違っていて、いわゆる防御的な「城」のイメージよりは、屋敷囲のある大きな集落と考えた方がよいのかもしれません。フルスト原遺跡でも、「対人間」の武器が見つかっていないこともそれを示す証拠かもしれません。

 場所は現在の石垣空港の近くです。飛行機が離着陸するときに復元された石積が見えることがあります。窓際にお座りの方、見逃さないで下さいね!