石垣市字川平大嵩にある、現在のところ、石垣島で見つかっている一番古い時代の遺跡で、土器や石器、円形石列遺構などがみつかっています。平成7年に発掘調査がなされ、カーボン年代測定では約3800年から4000年前という年代が得られています。宮古・八重山を含む先島諸島では、いわゆる縄文時代、弥生時代の遺跡は見つかっておらず、台湾やフィリピン以南に源流をもつ文化が発展したものと考えられています。しかし、台湾やフィリピンの同時期の遺跡と直接つながるような証拠は発見されておらず、今後、さらなる検討が必要であると言われています。この時期の遺跡では、波照間島の下田原貝塚や西表島の仲間第二貝塚、石垣島の大田原遺跡などがありますが、出土した土器がこれだけ復元されたのはこの遺跡が初めてで、今後、類例が多く見つかることで、謎に包まれた八重山の先史時代に光が射すことが期待されています。