「有構無構」について述べよ。
 有構無構とは、実は有って無きがごとき構えの形のことです。即ち、この構えならば絶対に負けないとか、この構えならばどんな相手でも破ることができるという構えはないものです。
 それぞれの構えの特長をのみこみ、またその性能を理解して臨機応変、自在に変化して構えを活用するよう努めなければなりません。
 究極は、形の構えを離れ、心の構えに重きを置くようにならねばならないもので、刀に頼り、構えに頼っている間はまだ最上のものではありません。心を以て心を打ち、心を以て相手に備えるところまでいくべきであります。

 有構無構については、「五輪書(水の巻)」、「剣道読本」などの記載されています。そちらをお読みになることをおすすめします。
 また、「高段者への道」(スキージャーナル社刊)では簡潔にわかりやすく説明されています。