学 科 問 題


 平成13年11月11日(日)に神奈川県立武道館にて実施される、剣道四・五段審査における学科問題です。
 共通問題は必ず出題されます。もう一問はそれぞれの段位の出題から一問出されます。


四段・五段 共通(必須)
○剣道の自然体について箇条書きで(5つ以上)記せ。(必須問題)
四段(二問中一問出題)
○守破離について述べよ。
 守、破、離とは、剣道の修業の段階を示す教えです。
 守とは、指導者の教えを忠実に守り学び、基本を身につけることです。
 破とは、守という段階で学修したことにとらわれずに、それぞれが工夫をこらし、自分に合った技術をつくりあげることです。
 離とは、守、破といったことを超越して、悟りの境地に至ることです。
○有構無構について説明せよ。
 有構無構とは、実は有って無きがごとき構えの形のことです。すなわちこの構えならば絶対に負けないとか、この構えならばどんな相手でも破ることができるという構えはないものです。
 それぞれの構えの特長をのみこみ、またその性能を理解して臨機応変、自在に変化して構えを活用するよう努めなければなりません。
 究極は、形の構えを離れ、心の構えに重きを置くようにならねばならないもので、刀に頼り、構えに頼っている間はまだ最上のものではありません。心を以て心を打ち、心を以て相手に備えるところまでいくべきであります。
有構無構については、「五輪書(水の巻)」、「剣道読本」などの記載されています。そちらをお読みになることをおすすめします。
また、「高段者への道」(スキージャーナル社刊)では簡潔にわかりやすく説明されています。
五段(二問中一問出題)
○手の内について述べよ。
○気位について説明せよ。
 くもりのない鏡と、静かに澄んだ水の意味で、ともに物をうつす心にたとえ、心の中に一点のくもりもない状態、即ち、邪念邪想を払い清めた無念無想の心境を教えたものです。


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