川柳の部屋   目次  TOP
  まじネタ     人生を 正面に見て 四股を踏む
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不器用に 七十年を 這い回り

正直も 馬鹿が付いたら 只の馬鹿

なんとなく 天命を知る 日暮れとき

憎まれ爺 閻魔様にも ウザがられ

建前と 本音がブランコ 揺れ動く

孔子さえ 七十にして 則越えず

煩悩も 灰になるまで お友達

天命を 過ぎてようやく 立つを知る

古希近く 不惑の境地 まだ知らず

年輪に 掻き捨てて来た 恥じの数

反省が 自嘲となって 泣き笑い

厚さには 自信が有ると 面を出し

落陽に 老いのはかなさ 重ね見る

あしたには 紅顔見せし しゃれ頭

過去帳に 享年だけを 空けて書き 

埋まらぬは 家計の赤字と 世代の差

来た道と 知れど青さに 腹を立て

振り返りゃ 爺も昔は ただのガキ

スマートな 世代に本音 ウザがられ

若者は 自分の好みを ルールにし

ファシズムが みんなで一人を 押さえ込み

ひねくれも また純情の 裏返し

寂しさに いじめっ子達も 集い寄り

古き日を 若年寄りが 懐かしみ

角を立て 流されきれず 逆らえり

苦き茶で 口論の後 喉湿す

ガンジーに 信服すれど 血が上り

反抗に 青春の傷 垣間見る

若者の 青さ許せぬ 我がうざさ

枯れきれぬ 心が若者 苛つかせ

愛国が 何故か右翼の 代名詞

右左 庶民は両刀 使い分け

中道の 道に妥協の 道探し

無いようで 有るのが爺の 古き恋

遠き日の 美しき別れ 涙だけ

ばかだな~ 振られるために 恋をする

失恋は 涙と酒の よい肴

無骨者 胸の棘抜く 術知らず

一瞬の 輝きを残し 消える恋

消えた恋 古き梅酒に 蘇り

同窓会 やっと告白 共白髪

半世紀 昔の人から 年賀状

恋あらば 地獄の庭にも 迷い犬

高齢化 男やもめに 花が咲き

認知症 特効薬は 老いの恋

老いらくの 恋に閻魔も 情けかけ

  
  中国ネタ    中国と 関わるものの 取り合わせ
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大東亜 昭和も 遠くなりにけり

友好の 伏流水を 掘り起こし

流れ行く 歴史の岸に 手を合わせ

日中は 同じ漢字を 持つ仲間

000年 友好の歴史 引き継がん

本音なら 庶民同士で 膝交え

太平の 御世こそ語れ 過去のこと

物言わぬ 道に火筒が こだまする

平原にトーチカ 歴史を見守りて

ケロイドは 思わぬ所に 跡残し

恩讐は 風雪の彼方に 去りやらず

風雪は 恩讐を彼方に 流し去り

国破れ 逃れる旅路に 大地の子

問題が 有るときに言う 没問題

没有は 最初に覚える 中国語

明天は 日本語でいう いつの日か

開放の 風旗袍の 裾開く

小姐に 歴史を語る 野暮な人

蛇の道と 知って分け入り 蛇を出し

二鍋頭 日本語読みは「アルガトウ」

老龍口 9.18の味苦し

嫁ぐ日に備え 老酒の瓶仕込み

偽物も 信じて使えば 不足なし

本物の マオタイ酒は 謎の味

ビザは駄目 三K労働 だけしてね

Kの 行き着く先に 悪の道

長城で 小便すれど 虹立たず

頤和園に 清の艦隊 みな沈め

十三稜 民の怨みを 墓場まで

一桁は 夢の四馬路に ディックミネ

明珠塔 青い夜霧は 遠く消え

想い出の リルもいつしか 古希を越え

招かざる 客飛び込めり 領事館

謝謝と 言うたばかりに 足とられ

鉄柵を 一枚挟み 国乱れ

豆満江 膝まくりして 北朝鮮

川向こう 竈の煙 絶えてなく

自由の灯 逃れる民を 招き寄せ

偉大こそ 毛沢東の 定冠詞

友好の 道を拓いた 周恩来

一番の 英雄やはり 楊靖宇

平成の 西施と西湖 舟遊び

楊貴妃の 膝を枕に 華清池

草原を 王昭君と 駒を馳せ

虞美人が 後ろ髪引き 騅逝かず

貂蝉に 昔の人の 面影を

眉顰め 西施のようと 冷やかされ

楊貴妃と 呼ばれデブちゃん 目を細め

王昭君 チップをけちって 匈奴行き

漱石が 虞美人草を 招き寄せ

貂蝉と 援交の夢 目を覚まし

玄徳の 徳が英雄 招き寄せ

臆病は 劉備玄徳 処世術

五丈原 孔明の霊 風寒し

借金取り 三度お出でと 孔明流

三顧の礼 されても無い物 袖振れぬ

孔明は ぼんくら主に 宮仕え

孔明の 影が仲達 走らせる

八陣図 孔明の罠 恋の罠

猛禽を 七度放して飼い馴らし

赤壁を 乗り越え曹操 魏を立てる

ひげ殿は 関帝として 財の神

曹操も 関羽の髭は 引き抜けず

豪傑は 手術の合間に 囲碁を打つ

殿軍の 張飛の見せ場 長坂橋

強さでも 馬鹿さも一番 張飛様

仲達は 負けるが勝ちの 道選び

おやじ狩り 呂布董卓を 打ち殺し

泣きたいは 泣いて切られる 馬謖の方

平成の 馬場なら赤兎馬 三冠馬

江南の 遺跡が孫権 偲ばせる

日中の 老雄実盛 老黄忠

貂蝉が 援交で呂布 誑かし

動乱の 幕を開ける 三分の計

分かれるも 合うも歴史の 風まかせ

三国志 戦犯もなく 幕を閉じ

 

  世帯ネタ       女房に 孫に子猫に 庭の隅 
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念ずれど 膨らまないのが 我が財布

貧乏は 我が生涯の 古き友

自画像が 貧乏神を 写し出し

年金は 晩酌の量に 影落とし

貧乏も 清貧と書き 苦にならず

漢方も 金欠病には 効き目なし

無いものに 苦労はしない 律義者

黙り込む 女房に亭主 身をすくめ

お喋りが 互いのひだを 洗いさり

口だけは 元気な病で 憎さ言い

病気でも 女房は横に 居ればいい

アルバムを ほどき女房に 惚れ直す

外孫の 寝顔は三月 前のもの

じいちゃんの 文字だけ読める 孫の文

頬擦りに 応える孫は うざがらず

手を入れぬ 枝に野鳩が 居候

招かざる 客が水際で とぐろ巻き

縁側の 特等席は にゃんこ様

去りそびれ 痺れる足を 組み直し

「まだどうぞ」 作り笑顔で 箒立て

下駄の灸 長逗留に 再度すえ

定年の 次の転勤 閻魔庁

転寝に 窓際の夢 京の夢

肩書きの 無い名刺では つけきかず

  囲碁ネタ    囲碁ならば 切るも殺すも 罪はなし
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敗因は 屠蘇のせいだと 熱くなり

勝ち初めを 求めて重ねる 盤の数

勝てそうな 相手を選んで 申し込み 

大竹の 美学に惚れたと 非力な碁

高川の 平明流で 二目負け

天元と 五の五に打てば 強く見え

パソコン碁 負けたらマウスに 八つ当たり

長考の 振りしてテレビに 目をそらし

パソコンが 囲碁とお酒の お相伴

大らかな 負けっぷりだけ 宇宙流

定石は どうだったかと カンニング

碁仇は 「幸いでした」と 小憎らし

碁にも負け 感想も負け 酒も負け

気がつけば 時間切れ負け 鼻提灯

美人には 関心無用 苑田節

光るの碁 孫に読ませて 手なずける

投げません 根性だけは ハルウララ

ハルウララ 囲碁人生の 師と仰ぐ

ご臨終 劫は無いかと 医者に問い

死んだかと 110番する 粗忽者

碁は別の 才に過ぎずと 負け惜しみ

カミソリも 電気になって 切れが落ち

中京の ダイヤモンドが 羽根生やし

捨石と 取られの違いは 勝ちと負け

電卓も 目算のとき 役立たず

手で談る 囲碁は世界の 共通語

安永は 中国流で 名を残し

目の色は 関係ないと レドモンド

大物が 高尾の山から 顔を出し

才能も 美貌も張翔 独り占め

コンピュータ オーバーホールに 手間を取り

日中の 囲碁の絆は 呉清源

それだけは 外科医の禁句 切り殺し

目潰しは 家業に反すと 目医者の碁

小児科医 待合室に 光るの碁

指にウン 半目勝ちの おまじない

謙譲の 美徳ばかりの 世界戦

セクハラと 言われ覗く手 引っ込める

覗いても 隠してくれない 人に負け

流し目を 武器に女流が 善戦し

殺し屋の テーマソングが 冴えわたり

お馴染みの 相手に馴染みの 嵌め手打つ

本音とは 思えぬ言葉で 褒め殺し

死んだ振り これも狸の 芸のうち

借金を 匂わせ打った 石はがし

金バッジ 子供の囲碁には 物言わず

弁護士と 医者は苦手と 庶民の碁

勝着は 投げないだけと くそねばり

敗着は 一の手でした 打つ手なし

長考は 投了前の セレモニー

投了を 催促出来ず 茶を勧め

参ったは 相手の方が 参ってる

 しもネタ      人徳の おもむくままに 色話
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業深し 凸りしものと 凹むもの

助平は 一姫二虎 三じじい

外食は 同じ物でも 別の味

珍宝と 呼ばれるほどの 物でなし

秘宝館 反吐を吐き吐き 全部見る

香典を 前借しても 色を買い

平成の 源氏白髪で 姫泣かせ

関白の 特技はおならと 食べるだけ

正義漢 自分のおならは 臭くない

半世紀 年輪の差は 屁の臭さ

古の 奈良の都に 匂う花

にぎりっぺ 鼬も思わず 顔そむけ

すかしっぺ 暑いですねと 窓を開け

満員の 電車に田舎の 風薫る

現世を 斜に構えて 屁を放つ

井戸端で 屁にもならない 花が咲き

水洗の 流れにかき消す ラッパの音

音楽会 拍子外れの ラッパ鳴り

赤ん坊 何可笑しいと 機関砲

姫御前 靴なりですかと 野暮な問い

号砲に 手術の成功 祝う声

 

  雑ネタ    残り物 ごちゃ混ぜにして 五目飯
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風鈴が 季節はずれの 軒に鳴り

鈴の音も 昼寝の人には ウザがられ

書いたまま 出せない手紙が 色褪せて

爺ギャグに 顔は横向け 手を叩き

若者の ギャグに爺ちゃん 逆に切れ

川柳の ような恋文 実を結び

宝くじ 当たった夢が 夢を呼び

不景気が パソコン低値の 花にする

金貯めて 閻魔様への 付け届け

精神科 苦手な患者は 我自身

年輪に 写す自画像 色褪せて

振りあいこ 男と女の ラヴゲーム

振られるて 何の事かと 色男

振られ味 知らぬは哀れ 無粋者

一日に 一目一惚れ 一振られ

伝統を 嫌う若者 オヤジ狩

伝統の 守りは韓中 日の順

新世紀 長者番付 韓中日

骨抜きの 背骨は 三K人任せ

大学で 専攻したのは へらず口

ウザイのは 親父の説教 じじいの屁

住み分けて めだかの群れは 平和なり

風流も 老いの一徹 流しかね

恍惚の 爺さん口だけ ボケ知らず

爺さんが 更年期かな オステリー

苔むした 石の地肌は 狸色

古狸 死んだ振りして やり過ごし

寝た振りも 若さと付き合う 処世術

二次会の 特技はいびき 眠るだけ

小春日の 縁に子犬が うずくまり

老犬も 腰を伸ばすか 初日の出