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       スタンス&アングル

 

スタンスを自由に動かせることができるのが、スノーボードのいいところだけど、自由な分だけ、自分に最適なものを探すのがすごく難しいですね。上達かつ快適にスノーボードするためには欠かせない部分ですので、自分のスタンス&アングルを探すため、参考にしてみてください。

 

スタンス角度

前足は、荷重したときに一番圧力がかかる拇指球やカカトがエッジから近いところにくるように角度を合わせます。プロライダーのデータを見ると、20度前後の人が多いですが、30度近い人や、15度くらいの人などさまざまです。後ろ足は、.前(ノーズ側)に向ける、.0度にする、.後(テール)に向けるの3タイプに大別できます。それぞれの特徴は以下のとおりですが、身体的に適さない人もいます。

ボードに無駄なく圧力を伝えることができるので切れの良いカービングターンができる。切りかえ時にもスムーズなクロスオーバーができる。前足に対して-15度〜-20度くらいが一般的。後ろ足を進行方向に多く向けると、フェイキ-での操作がしにくいという人も多い。

真横に足が向いているため後ろ足でのボード操作がしやすい。でも、バランスを崩したときに、リカバリーしにくい。

後ろの足を後ろ側に向ける、いわゆるダックスタンス。元々スケートボードをやっている人に多い。重心を真中に保ちやすく、内側から外側に向かって圧力を加えられるので、ボードをたわませやすい。でも、切りかえ時に腰の位置をボードに乗せるための無駄な動作が必要となり、ターン後半の切れにリスクがかかる。直線的にエッジをかませながら滑るハーフパイプやフェイキ-等のトリックを多くする人には効果的。

 

セットバック

セットバックとは、ボードのセンターよりも後ろ側にスタンス幅の中心を設定することです。センターよりも前側に設定することをセットフロントといいます。セットバックをすると全体的に後ろに乗ることになるので、パウダーライディングではセットバックを多めにとってノーズが沈まないようにするのが一般的です。でも、普通のライディングの場合、最近ははじめからセットバックされているボードが多く、メーカーがきめたセンターを守ったほうが板の性能を高く引き出せる場合が多いので、むやみにセットバックするのはやめましょう。

 

スタンス幅

肩幅または、肩幅よりやや広いぐらいで、膝の曲げ伸ばしがしやすい幅がベストです。幅が広すぎると膝が伸びきってしまったり、前方向へ重心を寄せにくくなります。反対に狭すぎると、膝の曲げ伸ばしはしやすいけど、バランスがとりにくいので安定した滑りができなくなってしまいます。

スタンス幅は、ビンディングを取り付けるインサートホールで決まりますが、ホールだけだと「1つめだと狭いけど、2つめだと広い」ということも起きます。その時は4×4ディスクに関してはディスクの穴を使って、スタンス幅を調節します。現在は、より微妙な調節ができるように、ディスク穴やディスク自体が大きくなっています。

 

ソフトビンディングについて

ホールド感が強く体重をしっかり支えるハードブーツの場合、ブーツとビンディングの接合部分は足底周辺だけです。しかし、ソフトブーツの場合は単体で身体を支えることはできないので、ソフトビンディングでしっかり固定する必要があります。そして、そのために、ストラップやヒールカップ、ハイバックなど、ハードビンディングにはない部分があるわけです。

ソフトビンディングを買ったときのまま使用している人も多いと思いますが、ストラップなどの各部を少し調整するだけで、ホールド感やフィット感が良くなり、滑りやすくなるなどスノーボードが快適になります。調整といっても難しいことはありません。ドライバーなどで簡単にできるので、ぜひ覚えてやってみてください。

 

ストラップの調節

     アンクルストラップ

アンクルストラップは、くるぶしの位置と一致しているのが理想です。なぜなら、内くるぶしのほうが、外くるぶしより位置が高く、内くるぶし外くるぶしをつないだ線は斜めになっています。つまり、この斜めになった線に合わせてストラップを調節すると、足に負担を少なくしっかりとホールドすることが可能なのです。

     トゥストラップ

トゥストラップは、足の指の付け根ラインに沿っているのが有効です。自分の足を見ればわかりますが、足の指の付け根はまっすぐではなく斜めです。だから、ストラップをまっすぐにしたままでは、親指は付け根でも小指は指先を押えてしまったりと、きちんとホールドすることができません。

     余分な部分はカット

ストラップは長めに設定されています。足の小さな人や女性などはストラップの長さを調整すると余分な部分がでてきます。そのままにしておくとバックサイドの時に雪面を擦ったりするので、はさみでカットしましょう。ただし、あまりぎりぎりの長さに切ってしまうと、そのあとに調整できなくなるので気をつけましょう。

 

ハイバックの前傾

ハイバックの前傾のことをフォワードリーンといいます。前傾角度がまっすぐなときに比べ、前傾角度を入れたほうがバックサイドのときに反応が早くなり、前傾角度が強くなればなるほど反応は高まります。でも、前傾角度を入れれば、それだけ膝を深く曲げていなければならず、もし初級者などが前傾を強く入れたら、ハイバックがふくらはぎに当たったり、すぐに足が疲れて滑れなくなってしまいます。現在のブーツは、一般的に前傾角度が入っているので、初級者はまずブーツの背にぴったり沿うくらいにハイバックを倒し、それを基本に調整していけばいいでしょう。

また、異ブランドのブーツとビンディングの組み合わせの場合、前傾を入れたらブーツがねじれたり足に当たったり、ブーツがビンディングのヒールカップの奥まで入らないなどの弊害が出ることがあります。

ハイバックを調整する機能は、一般的にビンディングの背中部分にあります。ドライバーを使用するタイプと、アタッチメントが付属しているタイプとがあります。

 

ハイバックのローテーション

たとえば、スタンス幅は18度だったりすると、ビンディングのハイバクはエッジと平行ではなく、18度の角度差があることになります。そうすると、荷重したときにエッジに伝わる力の配分が変わってくるので、ハイバックをエッジになるべく平行になるように回転させることをローテーションといいます。ビンディングの種類によっては、ローテーションすると、前傾調整がしにくくなったり、ハイバックを前(トゥ側)へ出すことができなくなったりするので、前向きの角度を好む人や足の小さな人はビンディング購入時に、必ず支障ないかをチェックしましょう。

 

ローテーションの方法

ローテーションは、ハイバックの取り付け位置をズラすことで行います。ハイバックとベースプレートもしくはヒールカップは、ビスで留められていますが、通常ビス穴は数個あります。この穴の位置を同じではなく、たとえば、右は1つめ、左は3つめとズラすことによってハイバックに角度がつきます。

 

センタリング

通常の取り付け位置にビンディングをセットしたときに、特に足の小さな人の場合、つま先がエッジに届いていないことがよくあります。そうすると、バックサイドは良くてもフロントサイドではちゃんとエッジに荷重することができなくなってしまいます。そのような状態から、つま先とカカトのバランスをとるための修正を加えることをセンタリングといいます。そのためにはビンディングを調整しますが、大きく分けて2つの方法があります。

ひとつは、ビンディングのディスク穴を使っての調整で、ディスクの穴をエッジに対して垂直方向に動かすことで、ビンディングの取り付け位置をフロントサイド寄り、またはバックサイド寄りにすることができます。この調整をした場合は、ディスク穴を使って、スタンス幅を調整することはできません。

もうひとつは、ヒールカップの調整で、ヒールカップとベースプレートを留める位置をフロントエッジ側にずらすことで、足の位置をフロントエッジ寄りにすることができます。ただし、ヒールカップとベースプレート一体型のビンディングの場合、この調整はできません。

 

滑る前のチェック!かならずビスを締め直そう

スノーボードのビンディングは取り外しが自由にできて便利ですが、その反面ビスが緩みやすいということがあります。外れることを防ぐために、ビスの上にフタをつけたビンディングもあるので、滑走日数が多い人はそれも便利でしょう。

 

別冊スキージャーナル1月号「スノーボードニッポン」より抜粋