猫の病気の基礎知識・その2

戻る



フィラリア



猫にもフィラリアの寄生はままあります。
最近、原因不明で死亡する猫がいるそうですが、その中にはフィラリアが原因の事があることがあるそうです。
フィラリアが猫に寄生すると、まず右心房に入ります。
その後、肺動脈を通って肺に侵入します。
肺に入ると肺は充血し、次第にその機能が衰え失われてきます。
フィラリアは時に迷走といって、心臓や肺の他の臓器へと移動する事があります。
症状は嘔吐や咳、食が細いという事などであまりにも些細なので見落としてしまう事があります。
猫はよく嘔吐する動物だとはいっても、あまりにもその回数が多い時には一度検査をした方が良いと思います。
回数が多いというのは、1週間に2〜3回は嘔吐するくらいでしょうか。
これまで、フィラリアが猫に寄生する事はあまり問題視されていませんでした。
獣医(私は獣医ではないですが)の視点から見ても軽視されているのが現状です。
しかし、最近になって少しづつ注目されてきています。
猫用のフィラリア検査の方法も見つけられました。
ただ、この検査方法は一部のフィラリア抗体は捕らえられない事があるので万能ではありません。
フィラリアは発症すると、猫の場合劇症的です。
まずはフィラリアを媒介する蚊を遠ざけるよう気を配ることが第一の予防です。
家の外に出ることの多い猫がいる方は、1ヶ月に1錠飲ませば継続してフィラリア予防の効果が得られる薬があります。
詳しくは獣医に相談すると良いと思います。
私が最初に飼った猫は迷い猫で、私の所へ来てから10ヶ月で亡くなってしまいました。
原因はフィラリアでした。
もとから食が細かったのですが、夜中に咳き込んだり、よく嘔吐をしていました。
ある日、突然首が後ろに反ってしまい、痙攣発作を起こし始めました。
慌てて獣医へ連れていったのですが、原因はわからず対症療法しか出来ませんでした。
原因がわかったのは入院して6日後、死亡してからの解剖をした時でした。
あのような悲しみを皆さんには味わって欲しくないと思っています。





Akemiya 1999