これが、うちのMODELAです。MDX-20。随分前に購入し、ちょこちょこと試し彫りばかりしていました。だいたい200×15×60mmのブロックまで切削できます。1/20だったら一発でボディ削れます。
そして、こちらが3Dデータを作る六角大王の初期画面。Ver.はSuper4を使用。4画面表示ができるので、だいぶ使い勝手が良くなりました。
上面、サイドからの写真を下絵にしてモデリング開始です。ここでは六角大王の具体的な使用方法は省きます。CGもCADもしたことがない私のような者でも慣れればなんとかなります。熟練された方にはもっと良いソフトがあるかもしれません。
3Dの図面を描いているのですから実車のすべてのライン、面を‘理解’する必要があります。あらゆる写真、本当に、入手できた写真(画像)はすべて穴の開くほど眺めた気がします。 予想されたことですが、難しいです。面倒くさいです。もうやめたくなってきました。 本当にできるんでしょうか?
地道にモデリングを続けるうちに、難解な最新のマシンの形状が頭に入ってきます。MODELAを使わない普通のスクラッチでも有効でしょうね(誰もしないとは思いますが・・) あと大事な資料はFIAのレギュレーション。しっかり守らないと車検通らない、というか、形が破綻します。それほど最近のF1の形は厳しいのです。 写真の距離関係は歪みが生じるので、写真で読み取った情報をレギュレーションの値で補正します。
どんどん小さい面に分割していって細部を作り込みます。 フロントの‘線だけ’表示です。
作業時間、何百時間?なんせ素人ですから。 でも、ようやく完成です。他の図面は全く参考にしていません。写真とレギュレーション値からモデリングしました。 どこまで自分が実車のカタチを読み取ることができるかが、スクラッチの醍醐味だと思います。
フロント部のアップ。‘なめらか面と線’表示です。CGにするのではなくMODELAのデータですから細かいところまで作る必要はありません。サスアームなど‘普通の方法’で作るところも適当です。でも位置関係はきっちり把握しておくと後が楽です。
当然ですが、ぐるぐる回して遊びます。やっぱ4-20カッコええわ。
すべてのパーツはレイヤーごとに分け、パーツ単位のデータを書き出せるようにします。
切削はケミカルウッド、いちばん切削を早くできるサンモジュールSSを使いますが、いわゆる両面切削を行います。いろいろ方法はあるようですが、ケミカルウッドの削り残し(プラモデルのランナーですね)も含め全体をデータ化しておきます。 書き出しはDXFファイルにしておけばMODELAの切削ソフトMODELA PLAYER は読んでくれます。
上の図の‘なめらか面と線’表示です。この枠の外寸が使うケミカルウッドの大きさです。
切削開始。いろいろ気をつける点はありますが、ここでは省略。 ふーんと軽く見てください。(MODELAのノウハウを紹介されているサイトは沢山ありますので・・) 専用の防音箱に入れてますが、外出したくなるほどにはうるさいです。それと、切削には片面だけでも10時間以上かかります。
専用の防音箱に入れてますが、外出したくなるほどにはうるさいです。それと、切削には片面だけでも10時間以上かかります。
フロントウィング片面の切削完了。位置がずれないようにMODELAにセットし直します。
こちらが下面のデータ。ランナーはこちらに配置します。切削中にウィングがたわまないように、また切削した物が途中で脱落しないように。
下面からの切削終了。上の図の通りの仕上がりです。MODELAってやっぱり凄い。しばし感動です。
よく見るとデータがカクカクしているので、できた物もカクカク。もっと細かく面を分割するんだった。とは言うものの、あれ以上は精神的に無理。まあパテでならせばええわな。
こちらは、ノーズ、モノコック前半、少し下側に配置したインダクションポッドは左右割りにして肉抜きもしておきます。 さすがに1/12。ブロックを2つ繋げた物から切削しました。これで、切削範囲ぎりぎりです。
これが、上のデータ。ランナー下面のレベルを切削の深さ、2面切削の合わせ面とします。
残りのカウル後半です。こんな感じでインダクションポッドを分割しています。試しにサイドポンツーンのフィンも一体で切削してみました。フィンの後端は弱いので、こんな補強をいれときます。