JOJOの奇妙な洗濯機
もう七月である。あっという間に八月で、気を抜いてると二十一世紀である。
ドラえもんがやって来るまで後僅かであるが、そんなことはどうでもいい。今私に必要なのは「洗濯」である。太陽が輝く今こそせねば、果たして何時する事が出来ようか。せっせと洗濯、洗濯。近所の某店が安売りセールをやっていたので、私は食料品をしこたま買い込んだ。これで餓死という最悪の事態は避けれるであろう。生きるっていうことは辛いってことさ、と何処かで聞いたセリフが聞こえてくる。すわっ、幻聴か?とびくびくしつつ、私は洗濯をしようと思い、両手いっぱいに食い物をもち帰路についたのである。
最近は雨も降らず、今日(七月二日)は通り雨であった。すさまじい雷が鳴り響いて、なかなか面白かったのであるが・・・
さてさて、話を戻す。洗濯である。洗濯機に服を投げ入れ、洗剤を喰らえぃっと叩き込み、スイッチを入れるだけで後は自動である。便利なものだ。 さてさて、ここまでは何もなかった。
洗濯も後半に突入し、後大体三分の一程度といったときである、突如どこぞで聞いたことのある音が鳴り響いてきた。あれ、この音は・・・た、確か・・・い、いやまさかな、まさかそんなことは・・・で、でも・・・
私は正直暑さで私の頭がいかれたのかと思った。しかし、そうではなかったのである。そこで私が聞いた音とは
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
と言う、正しくJOJOの敵と向かい合ったとき、主人公とかが決め台詞を言うときに背後で聞こえている、あの音ではないか!
そんな馬鹿な!未だかつてこのような音が洗濯をしている際に響いてきた試しはない。ふと目を洗濯機のあるベランダの方にやると、洗濯機が自らの振動で動いているではないか!(とんとん相撲の原理)こ、これは何だ、何なのだ!遂に私も憧れのスタンド能力に目覚めたのか!しかし、それにしても洗濯機を揺り動かすって、めっちゃヘコイ能力やんけ!これぐらいしかできないのに、肉の芽とか植え付けられたらわりにあわんで、ほんま。洗濯機を動かせるという、全く役にたたん能力と、めっちゃ強力なスタンド使いが惹かれ合っても、こっちに勝ち目はねえ。や、やばいよ、どうしよう。人生の危機やがな。
くっこんな能力のせいで、わしの人生わややがな!
どないせいっちゅうんじゃ。しかし、何時の間に弓で射抜かれたんやろ、それとも生まれつき持ってる能力なのか? はっ!そういえば、高三の時四〇℃ぐらいの高熱を出したことがある。きっとあの時だ、あの時に目覚めたのに違いない。きっとそうだ。でも、「ゴゴゴゴ」言ってる割には敵の姿見えんやんけ。は、これってまさか、この世から消え去る事の出来るスタンドってやつか(クリーム)?ば、馬鹿な奴がわざわざ私を殺しに来るなんて、ひょっとしたら、この洗濯機の揺れはDio様の世界を破る鍵を握っているというのか?きっとそうだ、そうに違いない。
一方、その頃も洗濯機は揺れ動いていた。こんな私の気持ちなどしらんと言うが如く・・・後で調べてみたら、大体20センチぐらい動いていた。
私は空を見上げ、「今年の夏休みはエジプト行きで潰れるのか・・・やれやれだぜ・・・」と呟いた。