中国人の胃袋は強い。同じメニューに強い。後者は、毎日毎度の食事に出るものを根気強く。いつまで食べつづけるのかと思うほどである。日本で、朝と全く同じおかずで2日も、いや―日でもつづけることは無いだろう。それが、一般の大衆食堂でも、車内でも、なのだ。好きなんだろうけれども、日本人としては二度三度は目先を変えたい…。
今、カップラーメンが中国でプーム、というよりプームとなって久しい。学生にも、「油が良くない、塩分が多い、栄養が少ない…」と警告をならしているのだが、毎日一回はカップラーメン党がいるほど。車内販売で「○○ラーメン」が来ると、まずそれを食べ、次に「◎」が来れば、次の食事に別のメーカーのを食べる…と思いきや、80〜90%は同―のである。私も「○○」を食べ、次に同じ「○○」をすすめられたが、断ると、教え子から「江戸川のスーパーには安いラーメンがイッパイ売っていたでは」と言うのである。そう言えば、数年前、帰国お土産で「何ダースも買っていったA君」を思い出した。
農家に泊めてもらっていたとき、歓待の食事に「自分の家の鶏」をツプシてくれたのはいいが、逗留の4日間(雪のため市へ行くバス路連はストップ。4駆のタクシーも多少の雪かきをしてないと動かないようで、村と村をつなぐのはOKになったが、肝心の市への道だけが、責任者が悪い人で雪かきをサポっているので今日は行けない…!!という)の10回の食事は、頭から足(鳥のは手と呼ぶ)まで、都合二羽つぶしたらしく、私たちには「にわとり」責めのようだった。といっても、その近くを故郷に持つ教え子は「やっばり家(飼っていた)のはオイシイ」と、褒めつつ何回でも食べていた…。
ハルピンでも、3回、昼、夜、昼と、同じ食堂・同じメニューを含んだ食事をしたので、私は形だけ箸をつけて、腹の具合がよくないので…と言って、別な食事をとった。そのままだと薬屋に直行しそうな雰囲気もあったので。もちろん、彼等3人は、それ以外の菜=おかずも注文したが、私には「同じメニューに強い」ことを刻印した例となった。
胃袋は強い…のは、3度3度、40〜55度白酒を生のまま飲呑んで、仕事に行ったり、役所に行ったりすることで強烈に証明された。 雪のハルピン郊外の食事では、呑みながら食事、そして麻雀、そして酒つきの食事 →麻雀…という事の連続だった。
新井 真一

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