もう、2年も前のことになる。
2000年の9月から、3ヶ月かけてタイ、インド
ネパールを周る旅に出た。初めての一人旅。
タイは旅のはじまりだった。タイ北部のチェン
マイでは、2泊3日のトレックキングに参加して
この街から車で3〜4時間の少数民族の村を
訪ねた。
 カレン族の家が点々と並ぶ中の一つに、写
真の彼女はいた。薄暗い家の入口に、パッと
光を放つ彼女を見た瞬間、「撮りたい!」とい
う衝動にかられ、「カメラOK」の了解をもらっ
て撮った一枚。
  彼女の名前?いくつか?学校に行ってる
のか?どんな生活をしてるのか?何にも聞け
ないままだった。言葉が通じないことだけが、
理由ではなかっと思う。
インド、ネパールを旅するうちに、庶民の生活
をより知りたい、という好奇心が勢いになって、
沢山の体験した。必然ともいえる出会いもあっ
たし、怖い思いも少なくなかった。(今となって
は、笑い話だが)その中から大切なものが見
えてきた。そんな旅だった。
次の旅ではスケッチにも挑戦して、目に見え
ない何かを、掴んできたいと思う。
 
(文・写真 門田 陵子)
 
   
update020724