8月15日、昨日の展覧会でここの存在を知り、早速スケッチに訪れた。西田橋が街中にあった頃の印象は覚えてはいるのだが、いざ川面のレベルに降りて向かい合ってみて、美しさに息をのんでしまった。なんと精緻な石積みの造形!それぞれのカーブの関係が乱れないように描くために、デッサンには肩がこるくらい力を要した。
この石橋記念公園は、西田橋の他、高麗橋・玉江橋も広々と移設復元され、錦江湾越しに桜島も望める気持ちのいい場所である。石橋が現役だった頃、自動車通行のために施されていたアスファルトは剥がされ、質感のしっかりした石のペイブの上を歩くことができる。この絵の橋詰に見える屋根は、かつて城下に入るところにあった門が復元されたものである。橋の下には人工の流れが造られ、子供たちが水浴びに訪れていた。左手奥には、石橋記念館も建てられていて、石橋の構造や歴史等の興味深い展示を見ることもできる。ただ、これだけお金をかけるのであれば、ほんとうに現地で保存活用する方法はなかったのかという思いも湧いてくる。こんな造形が現代の都市空間に存在したとしたら・・・



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