12日 鹿児島港から桜島

未明、市電で出かけて「さつま温泉」であたたまり、港まで歩いてポイントを定め、スケッチを始めました。だいたいのかたちをとり終えた頃に日の出。みるみる変化する逆光のなかで、色を定着させていきました。正面の市場は正月休みでひっそりしていましたが、一般の釣船は今帰ってきたばかりという船も何艘かあり、船から上った人たちが、僕の絵をのぞいて「ほおお。」と一言。温泉の熱がぬけかかっていた身体のなかに、ふっと暖かい気持ちがわきました。絵を描いていると、そんな一瞬のコミュニケーションによく出会います。


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