神楽坂美術塾
一昨年から、神楽坂美術塾の講師をしています。今年は先週、2日にわたって塾生たちにデッサンの基礎である遠近法の指導をしました。1日目は夜の講座で、教室の空間を遠近法的にデッサンしようというものでした。十数人の塾生たちがそれぞれの場所でスケッチしている様子を、なるべく広い画角をとって、遠近法を意識して描く練習です。僕が描いたのが下の絵です。続いて3日後の日曜午後に、文京区音羽の鳩山会館をスケッチしました。鳩山一郎が岡田信一郎に設計を依頼し、震災直後の大正13年に建てられた、鉄筋コンクリート2階建ての邸宅です。日本の洋式建築を成熟させた岡田の意匠は自由で、空間は芝生の庭に開かれ、開放的で明るい住宅像を感じることができます。この日は天気が悪く、時たま小雨もちらついて傘をさしたりしながらも、2時間半ほどでまとめたのが上の絵です。塾生たちもそれぞれの遠近感をスケッチブックに定着させ、楽しい時間を過ごすことができました。(スケッチ・文;青山恭之)



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