ハーモニカ横丁 | ||
初春の一日、大宮東口のまちづくりに取り組んでいる団体「はっするねっと」の皆さんと、吉祥寺・神楽坂・下北沢の視察研修に参加した。天候や時間の都合もあって下北沢は割愛となったが、吉祥寺・神楽坂では、それぞれのまちづくりの中心メンバーの方にお話をうかがうこともでき、有意義な時間を過ごすことができた。ここでは、学生時代から過ごした吉祥寺について、かつての体験もふまえて述べてみたい。 |
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ずいぶん久しぶりに来てみて、歯抜けになったところもチラチラ目にしたが、街のスケール感は健在だった。行政の立場からは、すぐにでも再開発をかけたいエリアであろうが、土地の権利関係が複雑すぎてなかなか手が出せないらしい。たまたま昼食をとりに入った中華料理屋で、急な階段を上がって2階のテーブルにつくと、料理が運ばれてきたのが手動のダムウェータ(井戸のつるべと同じ仕組み)だったのには感動。戦後の闇市から続く時間と空間がまだ生きているだ。(ただ、昔は「ハモニカ横丁」と呼んでいたと記憶している。) |
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また、東急デパートの西側は、おしゃれなショップなどが次々にできて、特に若い人が多く感じられたが、そんな一画に市営の駐輪場が新しく作られていたあたりにも感心させられた。そんな様々な空間が、違和感無く同居しているのが、吉祥寺の懐の深さなのかもしれない。(写真・文;青山恭之) |
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