さる11月3日の文化の日、埼玉県立近代美術館主催のイベント、「うらわアート散歩」が行われました。これは、文化庁の平成20年度芸術拠点形成事業(ミュージアムタウン構想)の一つとして企画された「Link!
ミュージアムからアートの風を!!」という催しの一環に位置づけられたものです。「Link」ということで連携し合ったのは、埼玉県立近代美術館・うらわ美術館・川越市美術館・川口市立アートギャラリー(アトリア)・入間市博物館(アリット)の5館です。7月から11月にかけて、浦和→川越→入間→鳩山→川口→浦和と県内をめぐって、様々なワークショップやイベントが繰り広げられました。
そんな「うらわアート散歩」の講師を僕が引き受けることになり、神楽坂建築塾のフィールドワーク(10月12日実施)や、うらわ建築塾の活動と重なって、準備のためにずいぶん浦和の街を歩き回りました。すると、勝手知ったる浦和の街のはずが、歩くたびに発見があったのです。ただ歩いていただけでは、いかに見ていないかということなのでしょう。
一般の参加者をつのってのアート散歩なので、建築一色にならないように、造形作品や文学碑などもおりまぜてリストアップしていくと、100を軽々と超える数になってしまいました。9時に近代美術館発、12時半に別所沼着ということが初めから決まっていたので、その枠のなかで、どの道を歩き、どのスポットを辿って、どれは省くかということでずいぶん試行錯誤を繰り返しました。その結果が、上の写真にある88スポットです。左上から右下へ、歩いた順に並んでいます。画像にマウスカーソルをのせると、名称等が表示され、クリックすると別ウィンドウが開いて大きめの画像を見ることができます。
当日は天気にも恵まれて、約7キロ半の行程を三時間半で歩きました。この日も新たな発見が!やや年配の方もいらっしゃったのですが、「充実した街歩きができた」と、好評でした。(文・写真;青山恭之)