アトリエ・リング 一級建築士事務所

私たちは、さいたま市浦和区の設計事務所です。環境に向き合う住まいづくりを、お手伝いします。

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Tree House、「埼玉の建築家とつくる家」に掲載

ロフトからの見おろし

竣工から一年経った「Tree House」が、「埼玉の建築家とつくる家」に掲載されました。建築ジャーナルから、この1月30日に出版された本です。埼玉県内の33人(グループ)の建築家が紹介されています。今月のコラムでは、この本に紹介された写真と文章の一部を紹介します。

「埼玉の建築家とつくる家」

Tree House 大黒柱の檜が家族を包み込み、見守る

  • 家族構成;夫婦+子ども2人
  • 場所;埼玉県さいたま市

2階リビングから畳コーナーを見る

■ 限られた空間にさまざまなアイデアを

洗濯物が見えないリビング、効率的な家事動線、司令塔のキッチン、ワクワクする寝台特急空間、みんなが揃って靴をはける玄関、十人がけのテーブルに時々卓球台に変化する作業台、ごろりとなれる畳空間、からくり屋敷、手作り、再利用、シンプル、身の丈に合う家、自転車、風通し、木造、大黒柱、ローコスト。駅に近い住宅密集地でしかも変形狭小地という悪条件を逆手にとり、楽しさ盛り沢山の快適な家が出来上がりました。


航空写真に配置図を合成、赤線内が敷地です

■ Tree House に集う

土地の形状が三角頭の樹木のように見えるため、建主さんがツリーハウスと名付けたところから設計が始まりました。 変則五角形の家のほぼ中心を貫く大黒柱は、飯能まで建主さん家族が伐採に行き、枝つきの丸太のまま通し柱に。端材や小枝は余すことなく玄関の帽子掛けやドアの取っ手に使い、内装も造作家具もすべて檜合板で統一感を持たせ、真壁で構造材がむき出しの、まさに木の家と呼ぶにふさわしい造りとなっています。


左;1.5階に設けられた玄関から 右;2階の洗面台から玄関を見る

空間をつなぐ階段は、踊り場のスペースが玄関と洗濯物干場になっているスキップフロアで、移動が半階ですむ生活動線を可能にしました。緩やかな間仕切りのみの、ほぼワンルームのため、天井から床下へと空気を強制的に循環させて温度差を少なくする工夫をしています。(写真・文;青山恭之)

畳コーナーからリビングを見る