ERVIN SOMOGYI MD’07 メイプルリーフ
 
ソモギギター’07ヒールズバーグショーモデルの中の一本です。
実は、このギターには、そっくりな双子のギターがあります。
ブルージーさんで見せて頂いた時に、始めは「同じもの」と思って弾いたのですが、同じなのは「見かけ」だけで、全く別のギターでした。
 
美しいもみじのインレイは和風の雰囲気があり、ロゼッタの色調とも統一感があり、デザインとしてとても気に入っています。ロゼッタはソモギの新しいパターンで、一見、石のように見えますが、石のように色をつけた組木細工です。インターラプトロゼッタとアートワークロゼッタ、そしてこのストーンデザインロゼッタは、ソモギギターのロゼッタの特徴あるデザインとして見る事ができるような気がします。
 
このギターで大きく注目したのがヘッドです。もう一本の双子のギターは、ヘッドがこれより「長く薄い」のです。このギターのヘッドでさえ、これまでのソモギギターより薄く作られており、さらにこのギターについて言えば、厚みが薄い上に、ヘッドの長さも以前のものより短く、かわりに「尖がり」が長くなっています。アレッシーのペグがオープンバックになっていることも含めて、ソモギギターのヘッドの質量を小さくしている「意図」を感じています。ちなみに双子のギターはペグもこれより大きなものがついており、「だまし絵」ように感じてしまいました。
ネックに一つだけ付いているもみじのインレイがおしゃれです。
 
サイドバックは、とても見事なハカランダです。
 
双子のソモギとの最大の違いは仕込み角ではないかと感じています。このソモギはとても軽やかで、優しく弾いてもシャラーンと大きく響きます。双子のソモギは、私の手持ちの’05MDフライングバードに似ており、とても深く豊かに鳴ります。このギターは低音から高音まで、手持ちのソモギの中でも最もバランスよく鳴るギターと思いますが、双子のギターやフライングバードはやや低音よりで深いピアノサウンドです。その違いが私を更なる「ソモギ沼」の底に沈めました。(自爆)
Ervin Somogyi氏は、この二本を作るときも「遊び心」を持っていたような気がします。今回のギターには、Ervin Somogyi氏の手紙がついていました。その内容は、また、いずれ・・。