フェアの裏側
掲載日 2003年7月23日
情報提供者 AKILA

私が働いていたチェーンでは、時々『何とかフェア』というのをよくやってます。

711(700)円以上お買い上げのお客様にクジを引いてもらって、当たりが出ればその商品を差し上げます〜。ってやつです。

さて、今回はあれのお話です。



そもそも、プレゼントする商品はどこからお金が出てるんでしょうか?

答えは本部です。

本部へ当たりクジを送ると、その商品分のお金を本部が補填してくれるのです。(最近は違うのかな?)

つまり、お店にとってはプレゼントした商品も実質的に売り上げになる、と考えて良いでしょう。


このフェアの良いところは、

メーカー → 自社商品の宣伝効果、不良在庫の整理

チェーン本部 → チェーンとしてのイベントを行うことで、集客・売上増が見込める

店舗 → 集客効果、店舗には金銭的な負担なし

お客様 → タダでもらえりゃ、そりゃラッキー

と、それぞれにそれなりの利点があるというところです。(まぁ、実際にはメーカーは仕入値かなり叩かれてるんでしょうけど… ^-^; )



で、ここからはお店側から見て話を進めます。私がわかるのはここだけですので。

一見 『店舗 → 集客効果、店舗には金銭的な負担なし』 と良いことのような気もしますが、実際には結構面倒なんですよ。これ。


なんつったって、フェアのために対象商品を事前に準備しておかないといけません。

そもそも店舗面積のせまいコンビニでは、この在庫を置く場所…確保するのも大変です。


おまけに、対象商品となるのは普段売れそうにない商品がそのほとんど。

当然、『とっくの昔に発注カットした』商品がてんこ盛り

「うわっ!発注したくねー!」というのが、発注担当者の本音です(笑)



しかも。

なぜか1店舗あたりの当たりの数は、仕入れのロット数と微妙にずれた数字。

例えば、ジュースの対象商品があったとします。これの当たりの数が20本だったとしましょう。

500mlのペットボトルジュースは1ケースが24本入りです。

発注するときはケース単位ですので、最低でも24本は仕入れなくてはなりません。

24 - 20 = 4 

この4本余った物をどうしろと?

まだ、4本余りならマシです。

当たり本数が30本とか…どうなんですか?これ?

2ケースも発注しなきゃいけないわけ?

48 - 30 = 18

売れない商品18本も残っても…。


まぁ、残った商品はそのまま商品棚に陳列して売れば良いんでしょうけど。

私には、ろくに売れもしない商品を継続して陳列するつもりは毛頭ありません

結局半額で処分することに…。もちろんその分は赤字になります。結局利益があるんだかないんだか。


本部へ言いたい。

仕入値の問題とか、メーカーとの折衝とか、いろいろ事情はあるんでしょう。

別に爽健美茶やらエメラルドマウンテンを対象商品にしろとは言いません。

せめて、普通に売れる商品を対象商品にしてくれ〜。


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