宅配便受付
掲載日 2009年8月15日
情報提供者 AKILA
新人さんにとって最初の関門がこの宅配便の受付ではないでしょうか?
結構な頻度で扱う割に、新人教育でこの部分を教えていないお店は結構ありそうです。
教えてもらっていないにもかかわらず、レジ打ちをやっているとお客様から普通〜に「この荷物よろしく」と依頼され、どうして良いか分からずにあたふたしている店員さんをよく見ます。

流れとしては

1.宅配便の伝票とボールペンをお客様に渡し、伝票を記入してもらう。
2.荷物の大きさと重さをはかる。
3.レジで登録をする。
4.必要事項を記入する。
5.宅配料金の精算をする。
6.伝票の一番上のお客様控えに日付印を押してお客様へ渡す。
7.伝票の取扱店控えを控え、伝票を荷物に貼る。
8.荷物をお店の所定の場所に運ぶ。

となります。

1.宅配便の伝票とボールペンをお客様に渡し、伝票を記入してもらう。
まずは宅配便の伝票の位置を知っておかないと話になりません。
伝票がどこに置いてあるか、確認しておきましょう。
伝票には『発払い』『着払い』があります。
宅配料金をお店で先に支払うのが『発払い』、荷物を届けた先で受取人が宅配料金を支払うのが『着払い』です。
最初にどちらの支払い方法なのかを確認しましょう。
ほとんどの場合は『発払い』ですが、メーカーへの商品返品や、修理のための送付など、受け取り側が会社の場合は『着払い』が使われることもあるので、送り先が企業名(特に『お客様センター』のような部署の時)は『着払い』の可能性があります。

伝票にはお客様が記入する欄が太枠で示されていますので、「太枠の中をご記入下さい」とお客様に伝票とボールペンを渡します。
この時、レジの真っ正面で伝票記入をされてしまうと、その間レジが使えなくなってしまいます。
レジ打ちの邪魔にならないスペースがあれば、そちらへお客様を誘導しておくと良いでしょう。
既にお客様が記入済みの伝票を持っている(荷物に貼っている)場合は、そのまま次の行程へ。

2.荷物の大きさと重さをはかる。
お客様が伝票を記入している間に荷物の大きさと重さをはかります。
この大きさと重さは宅配料金の基準となります。
まず大きさですが、これは宅配業者が用意したメジャーがあります。(普通のメジャーでも問題ないんですが…)
測るのは『縦』『横』『高さ』の3辺の合計です。
この3辺の合計が100cmなら『100サイズ』、120cmなら『120サイズ』という風にサイズが決まります。
実際には120cmぴったりなんてことは滅多にありませんから、101cm〜120cmの間の大きさは『120サイズ』という風になります。
宅配業者のメジャーにはこのサイズ別に色分けがされていたりするので、楽にサイズを測ることができます。

次に重さです。
これも宅配業者が用意した計量器がありますので、これを使います。
大きさと同じように○kg〜○kgまでは『100サイズ』という風に決まっています。

大きさと重さをはかったら、その2つのうち大きい方のサイズが荷物の大きさになります。
大きさが100サイズで重さが120サイズなら『120サイズ』、大きさが80サイズで重さが60サイズなら『80サイズ』です。

3.レジで登録をする。
お客様が伝票を書き終えたら、レジを使って登録を行います。
レジで宅配便のメニューを選び、伝票のバーコードを読み取ったら、『送り先』『サイズ』『お届け希望日時』などを入力します。
送り先とは言っても、住所を丸々入力する訳ではありません。
宅配業者の決めた分類に従って、大体の届け先を入力するのです。
入力の仕方はいくつかありますが、電話番号から検索する方法や住所から検索する方法などがあります。
送り先の電話番号が携帯の番号でなければ、電話番号から検索するのが一番手っ取り早いでしょう。
電話番号が携帯の番号の場合、郵便番号や住所から検索するしかありません。
レジの指示に従い、順を追って住所を選んでいくと『○○県○○市○○町』くらいまではたどり着けます。
それ以降の丁番地はレジで入力する必要はありません。

で、先ほど調べたサイズを入力し、希望日時があればそれも入力します。
これでレジでの登録は完了です。

4.必要事項を記入する。
レジでの登録が完了したら、伝票へお店側が記入するべき項目を書き込みます。
『受付日』『荷物のサイズ』『受付担当店名(担当者名)』などはどの宅配業者でも必要でしょう。
その他に『着店コード』が必要になる宅配業者もあります。(レジ登録が完了していれば着店コードは受付票に印字されます)
あとは伝票の記入に不備がないかをチェックします。

5.宅配料金の精算をする。
伝票の記入に不備が無ければ、宅配料金の精算をします。(着払いの場合は精算不要)
通常のお買い物と同じように、レジ精算を行います。

6.伝票のお客様控えに日付印を押してお客様へ渡す。
伝票のお客様控え(普通は一番上の紙がお客様控え)に日付が入ったお店のスタンプ(日付印)を押し、お客様へ荷物受付の証左として渡します。
ここまででお客様とのやりとりは終わりです。
後はお店側の処理です。

7.伝票の取扱店控えを控え、伝票を荷物に貼る。
伝票の取扱店控え(大抵は2番目の紙が取扱店控え)を取り、お店で決めてある保管場所へ収める。
伝票の本体は荷物に貼り付けます。

8.荷物をお店の所定の場所に運ぶ。
荷物をいつまでもレジ周りに置いたままでは邪魔になるので、バックルームなどお店であらかじめ決められた場所へ運びます。


いくつか注意点
何が扱えて何が扱えないかを事前に確認しておきましょう。
メール便は受け付けられるのか、クール便(冷蔵)は受け付けられるのか、受付可能な最大サイズはいくらか、など通常の宅配便では行っているサービスでも、コンビニでは受け付けられない場合があります。

ダンボール・紙袋以外の荷姿の場合は注意しましょう。
たまに大きめのバッグをそのまま持ち込んで「これ送って」と言うお客様もいますが、バッグに伝票を直接貼り付けるわけにもいきませんし、配送中にチャックが開いて中身を紛失したり、バッグに傷がついてクレームになったりということもあります。
そのため、むき出しの荷物を取り扱うことは非常に問題があります。
この場合、宅配業者が用意した袋やカバー(ただし有料です。しかも結構高い。)がお店に用意されていることがありますので、これをお客様に購入していただきましょう。
もしくはお店で捨てる予定のダンボール等を提供しても良いかもしれませんが…、そこまでサービスする必要があるかというのはケースバイケースですね。

荷物の中身が壊れ物かどうかだけは確認しておきましょう
一般の方が思っているよりも、宅配業者の荷物の扱いは雑です。(こんな事書くと宅配ドライバーに怒られそうですが、一般のお客様のイメージと実際の荷扱いにはかなりの隔たりがあります。)
受取人の所へ配達するときは1つずつ手で運ぶので当然荷扱いも丁寧ですが、それ以外の運搬・仕分けの段階では複数の荷物をまとめて運んだり積み卸しをします。
そうすると自然と抱える荷物の総重量も重くなりますし、ひとつひとつの荷物に細やかな気配りをするのも難しくなります。
荷物を投げたりすることはありませんが、荷物を積んだり置いたりするときの衝撃や負荷は結構大きいものです。
壊れ物にもかかわらず中身の梱包が適当だったり不十分だったりすると破損の可能性もありますので、必ず中身が壊れ物かどうかを確認し、壊れ物の場合は割れ物注意のシールを貼るなどしておきましょう。

基本的な宅配便の受付は以上です。
その他にもスキー便やゴルフ便、複数個口など取り扱いが可能な場合は、折を見て店長や先輩店員に教えてもらいましょう。(通常の宅配便とは取扱の方法やレジの登録方法も違い、かなり特殊ですが…意外に来るんですよ。これが。)

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