あれはもう2ヶ月近く前の話。
某日、私は夕方から夜にかけてのシフトに入っていたのですが、夜8時か9時ごろに
20代前半と思われる女性が困ったような表情で、私の担当しているレジカウンターの、その
隣のレジカウンターにやって来たんです。
開口一番、
“あのー、帰り道が分からなくなっちゃったンです〜”
・・・おいおい!!
“この場所には、どの道を行けばいいんでしょう?”って尋ねる人ならいくらでもいるが、
“家までの道が分からない”って尋ねる人は初めて見たぞ!
しかも、二十歳すぎの大人!
隣のレジカウンターの男性店員が対応している様子を見聞きしていたのですが、どうやら
その女性、ヨソの土地から今の土地に引っ越してきたばかりらしい。
その土地と言うのも、大きな街灯も目立つ建物もないような、山の中の小さな田舎町。
私の勤務先のコンビニのある、それなりに大きな街まで用事があって出かけて来たのは
いいのですが、夜になって真っ暗になった途端、帰り道と言うか道順を見失った模様。
車の中に地図を積んでおくとか、分かりやすい道順を記したメモを用意しておくとか、
そういう準備をしておけー!と内心ツッコミを入れてしまった私。
コンビニ店員=皆が皆、土地勘のある人間だと思ったら、とんでもない大間違い。
生まれた時からその土地に住んでいるならいざ知らず、道案内の対応をしている男性店員
自身もヨソの土地から移り住んでそれほど時間が経っていないんですから。
私の住んでいる町は『関東地方に限りなく近い』某県にあるのに、その男性店員はなんと
『九州のご出身』
私の住んでいる町=勤務先の町、の地名ですら、“それって、どこですか??” って
大マジメに尋ねてくるような人なのに、そんなアナタに道案内が任せられますかー!!!
(ゼンリンの地図を広げて、“ここですよ”って教えてやったわよ!)
なのに彼、大真面目で必死で道を教えてる。
一途で健気でマジメなのは認めますけどねー。
果たして彼女が無事につつがなく自宅まで辿り着けたのかどうかは、今だに謎である。
さらに、その迷子の彼女を送り出した?後、私ともう1人のパートさんに散々あれこれ
突っ込まれた例の男性店員が大人しく反省したのかどうかも、今だに謎である。
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