テッサリアの王子プリクソスと妹のヘレは、邪悪な継母のイーノに殺されそうになりました。
兄妹の実母であるネペレは大神ゼウスに助けを求めます。
ゼウスは息子であるヘルメスに命じて金色に輝く毛皮を持った雄羊を兄妹のもとに遣わしまし
た。
兄妹が背にのると雄羊は天空へ舞い上がり、コーカサスの山に近いコルキスの国を目指して
飛び続けました。
雄羊の飛翔のあまりの速さにヘレは目がくらみ、ヨーロッパとアジアを隔てている海峡に転落
して死んでしまいますが、兄のプリクソスはコルキスに無事運ばれ、国王の手厚い保護をうけ
ました。
コルキスに着いた雄羊は、生け贄としてゼウスに捧げられました。
その金色の毛皮は神殿に飾られ、眠ることのない一頭の竜に守護されることになりました。
この雄羊が空にあげられた姿がおひつじ座です。 |