紋章の色2

 というわけで紋章の色についてざっと記載してまいりました。が、時代を経るに従って様々なもの に描かれるようになり、彩色できない物にも描かれるようになりました。例えばコインです。博物館に 飾ってある記念コインなどなら彩色可能でしょうが、一般市民が使う銅貨などに彩色してもすぐに色が 剥げ落ちてしまい、意味をなしません。また、印刷物も全面からカラーというわけにもいきません。そ のため白黒で紋章の色を表すために様々な工夫がなされました。
 その中でもイエズス会の神父シルヴェスター・ペトラ・サンクタという人が1638年に一色刷りでも 対応できるような方法を考案しました。これをペトラ・サンクタの方法(System of Petra Sancta)と いいます。これが現代まで最もよく使われているそうなので紹介します。

金属色 (Metals)

 その名の通りずばり金属の色の場合は以下のようになります。Argentは元々白なので特に変更はありません。
金(Or)銀(Argent)


原色 (Colours)

 原色は通常このようにあらわされます。欧州の金貨や銀貨で紋章の入っているものを見てみると面白いかもしれません。
赤(Gules)青(Azure)黒(Sable) 緑(Vert)紫(Purpure)橙(Tenny)

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