紋章の起源

 西洋の紋章の起源は11世紀ころのドイツに始まるというのが通説のようである。そして紋章誕生に密接に関わっていたのが騎士達の行う槍試合である。これを行うとき、彼らはそれこそ頭の先から爪先まで金属製の鎧で身を包む。そうなると外部から見て誰が誰だかわからなくなってしまう。そのため、従者に自分の印を書いた楯を持たせたという。その印を試合の司会者が紹介するという具合であったらしい。ただ最初のころは紋章と呼べる ほどのものではなかったらしい。
 それが巡り巡ってイングランドの伝わり、彼の地での最初の使用者はヘンリーU世(在位1154 〜1189)の庶子ウィリアム・ロンゲペーである。彼が死んだのがは1226年であるが生年は不明である。彼はその紋章を祖父から引き継いでいる。
 彼の父ヘンリーU世は紋章を用いた形跡はなく、イングランド王として最初に紋章を用いたとされるのは、リチャードT世(在位1189〜1199)である。この時からすでに三頭の獅子の図案が用いられており、この図案は今でもイングランド王の紋章である。


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