スペシャリティコーヒーとは？

まず、スペシャリティコーヒーとは生産地域（風土）、農園（生産者）、標高、品種、収穫時期、収穫方法、処理方法、品質管理とグレード、収穫量、流通経路、輸入時期、入手時期、カップテスト等、スペシャリティコーヒーとしての基準に基づき品質をチェックされたコーヒーのことです。

スペシャリティコーヒーの栽培環境として

１気候　　２０度以上、程よい日差し、昼と夜の温度差、適度の降雨量が上げられます。

２土壌　　水はけの良い土壌、有機物（腐植）、ミネラル分（Ｃａ、Ｍｇ等）施肥が整っていて十分に摂取できる土壌であることが上げられます。

３標高　　アラビカ種の場合、標高が高いほど高級品とされます。
それは、果実がゆっくりと成熟すること（養分を十分に蓄えられる）があります。
また、昼と夜の温度差があり、日中は光合成により糖が生成、夜にそれが果実に転流し蓄えられることが上げられます。（夜温が高すぎると糖が呼吸により消費されてしまいます）それにより、酸味（アシディティ）、ボディ、甘味のあるコーヒーになる要因となります。

４シェードツリー　　日差しを和らげる役目があり、土壌窒素の固定、土壌浸食を防ぐ、多種生物の住処（生物の多様性）、落ち葉が有機肥料になる、また、雑草の繁殖を防止して、土壌水分を適切に保つ、土壌病害の防止などが上げられます。　　　　　　

５病害虫　　適度な農薬散布と生物多様性があげられます。

以上の環境がコーヒーの風味に影響を及ぼす栽培環境要因として挙げられます。

スペシャリティコーヒーに適用される品質評価基準について

これは、従来のブラジル評価基準とはまったくべつのものであります。日本では未だに、コーヒー鑑定士なる名称が存在して、ブラジル商工会議所の講習を受講したものが自己を鑑定士と呼んでいるという事実があります。これは、コーヒーの品質をチェックすることが出来るかとはまったく別の「士」です。鑑定士だからといってコーヒーの品質を語ることが出来るものではないということです。
残念ながらブラジルの品質チェック方式はスペシャリティコーヒーには適用できないので、ＳＣＡＡ、あるいはＳＣＡＥの評価基準が導入、適用されています。

グルメコーヒーとは、スペシャリティコーヒーとプレミアムコーヒーの総称のことです。
プレミアムコーヒーは、著名な名称、すぐれたバックラウンド・ストーリーにより、効果で取引が可能なコーヒーですが、味覚面に素晴らしい美味しさ、際立つ印象度があるか否かはまったくの別問題です。
スペシャリティコーヒーは、素晴らしい独特の美味しさの風味があり、際立つ特徴・印象度のあるコーヒーをさします。しかし、一般的には有名な名称ではなく、品質で勝負するコーヒーです。
ここが、一番大切なところです。

ＳＣＡＡの評価項目は、
１フレグランス／アロマ
２酸（アシディティ）
３フレーバー
４ボディ
５アフターティスト
６カッパーズポイント
によって品質評価点となり、スペシャルティ・グレード、プレミアム・グレード、エクスチェンジ･グレード（一般品）ビロウ･スタンダード･グレード（標準品以下）、オフ･グレード（格外品）となります。
これに準じたグレードでないとスペシャリティコーヒーとは名乗れません。
厳しい品質評価基準の上位グレードであることが理解できると思います。

少々難しい事を書き連ねましたが、単純に言ってブラジル式品質評価方式ではない、これからの新しいコーヒーの評価基準のコーヒーのことで、
ブランドに左右されること無く、純粋に品質で評価されたコーヒーがスペシャリティコーヒーなのです。

ぜひ、一度、お試しすることを希望いたします。
コーヒーに対する考えが変わること、請け合いです。