「文学横浜の会」
文横だより
<2月号>平成23年2月8日
無聊にまかせて宇宙の話を聞いていた。と言っても、はるかな星雲の話でもなければ、膨張を続ける宇宙の果ては…といった話でもない。
宇宙の構成物質である粒子の解説が中心で、物理学の素養のない者にはただただ言葉が上滑りしていくばかりであった。
その中で一つだけ引っかかった言葉があった。
「人間も個人の行動は読めないが、集団になると予測できる。それと同じように」…それと同じように粒子も…という説明が
続いたはずなのだが、粒子とこの直喩がどう繋がるのか、肝心なことは何も思い出させない。
そのときぼくの意識はその直喩そのものに捉われてしまったから。
集団になると人間の行動はパターン化される…人間を人間たらしめる何か根源的なものが集団という磁場を持つと、
たちまち強い相互作用を起こし、‘創造主’がプログラムに組み込んだ通りの行動を取る…ということなのだ。
ヒト科ヒト属ホモサピエンスとして。
折りしもニュ−ス番組ではひっきりなしにエジプトの反政府デモの様子が流れていた。
(八重波)
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【文横だより2011年2月号】
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